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親と子の栄冠ドラマ -中学入試体験記-

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麻布中学への道のり

  • 年度:2016
  • 性別:男子
  • 執筆者:
2月3日の午後、家族3人同じ気持ちになれた。

息子は小学校3年生の夏から日能研にお世話になった。
日能研のカリキュラムはよくできていて、また息子の性格にもよくあっていた。 
とても有意義な3年6ヶ月を過ごせていたと思う。

父親としては、志望校は大学付属の学校に入れればいいなぁと考えていた。
ところが日能研の先生方との面談で「付属校に入るのはもったいない」「可能性が狭まる」
「進学校も検討してみては?」との話があり悩んだ。
妻と学校見学も沢山行った。
しかし、父親としての考えは変わらず、近所にある早稲田高等学院を推していた。
妻は先生との面談を受けて進学校としての面もある早稲田中学を推していた。
息子も小さいころから見ていた箱根駅伝の影響で早稲田に憧れをもっており、
この2校のどちらかが第一志望になると思っていた。

ところが、6年生の春に息子が麻布中学に行きたいと言い出した。これには焦る。
「あの麻布でしょ?いやいや偏差値足りてないし、記述だらけの学校でしょ?ムリムリ」
と心の中で思いつつ、息子の気持ちを尊重して麻布中学を第一志望とした。
日特も麻布日特を選び、息子も一生懸命誰にも負けないくらい勉強を頑張った。
でも成績が上がってこない。むしろ5年時に平均偏差値65以上あったのに、6年では63まで下降し、
最後の公開模試では58・・・。
(麻布を第一志望にすると通常の試験対策ができなくなり、偏差値が下がるという噂は本当でした)

こんな状態で1月受験スタート。
最初の栄東中学は過去問で特待クラスの合格点をクリアしていたので安心して臨みました。
結果は合格・・・でも特待合格ではなく・・・東大クラスでもなく、難関大クラスでの合格でした。
これには正直焦りました。これが中学受験なんだということを思い知らされました。

次に立教新座を受験。
栄東での失敗を繰り返さない為にも過去問を集中的に確認し、息子も危機感を持って臨み、結果は合格!

いよいよ2月受験スタートです。
1月30日の壮行会に出席し、いよいよ本番というその時に、息子が熱っぽい。
37度2分。
31日は完全休養として寝かせていたが、夜になると37度5分。
1日朝、36度7分(ちょっと安心)。
私も息子も風邪じゃない、興奮して熱が出ているだけと暗示をかけいざ麻布中学へ。
試験後の息子は「まあまあ出来た。落ちるわけがない。」とかなり強気の発言。
1日夜、また熱が上がり37度5分。

2日朝、36度7分。
本郷中学受験。
試験会場の待機場である体育館で試験終了直前に保護者へ模範解答が配られる。
これは本当に助かった。なぜなら本郷の合格発表は2日の19時。
立教新座の入学手続きは2日の17時であり入学金30万円を支払う予定にしていた我が家にとっては、
本郷の合格が見えていれば支払わなくてよい30万。
試験会場から出てきた息子と近くのお店で食事をしてすぐに模範解答との見比べをして自己採点。
自己採点で250点を超えていることを確信した息子からは、
立教新座への30万は支払わなくていいよとの発言があり、立教新座への手続きを止める。
19時、本郷中学合格。熱を測ると37度4分。

3日朝、36度6分。
早稲田中学受験。
試験終了後、麻布中学の合格発表を見に行く。
途中、息子からは「落ちるわけがない」との強気発言がまたある。
親としては息子の自信を信じたい気持ちはあるものの、どうしても落ちたときのことを考えてしまう。
広尾駅から麻布中学まで3人で歩いているときにすれ違う受験生の顔を見ると合格したかしていないかがわかる。
息子はどうなるんだろう?と不安が増してくる。
妻も同様に顔が硬直している。 
麻布中学に到着し合格発表の掲示板近くに行き、3人で円陣を組み、3人の手をあわせて最後の合格祈願。
そして息子に一人で見に行くよう伝え、息子が掲示板の前へ・・・。
合格した笑顔なのか、悔しさを紛らわすための笑顔なのかわからない感じで息子が近づいてくる。
「あった、あった!合格だ!」という息子の声にあわてて掲示板を確認する。
本当にあった。信じられないけど本当にあった。
息子の目に涙。妻の目にも涙。当然私の目にも涙があふれてきた。
「中学受験をして本当に良かった」3人とも同じ気持ちになりました。
これで息子の中学受験は終了。
自宅に着き喜びをかみしめながら体温を測ると37度5分・・・。

4日朝、38度3分あったため病院へいき風邪と診断される。
以後2日間、38度以上の熱が続いた。
本当は1月30日の時点で38度以上の熱が出てもおかしくない状況だったのであろう。
しかし、息子は気持ちでなんとか風邪を封印して、気合いで受験本番に立ち向かっていったのである。
これには本当に頭が下がる。

受験終了後、息子が私と妻に言った一言
「中学受験をさせてくれてありがとう」
この言葉には本当に感動しました。
今後も寄せられたドラマを、各カテゴリーに随時アップしていきます。
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