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出題校にインタビュー!

2014年 城西川越中学校【社会】

城西川越中学校の社会におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

1.社会保障制度改革の問題点を投票率と結びつけて考える

「投票は、国民が政治に意思表示する権利であり“義務”」

本名先生 公民分野では、世の中の問題点について考え、それを解決するために何ができるかを考える問題を出そうと心がけています。受験生には、今の日本が抱える問題を自分のこととしてとらえて考えてもらいたいと思い、この問題を出題しました。

2014年入試は政治からの出題です。理想とする社会の実現を目指す中で、社会の一員である有権者は投票という行為で自分の意思表示をして政治に参加しなければなりません。過去の入試で「投票率を上げるにはどうすればよいか」という問題を出したように、本校は一貫して「選挙に行きましょう」というメッセージを発信しています。政治的な無関心に陥ることなく、世の中のことに目を向けて社会に関わってほしい。その第一歩が投票行動だと思います。

参政権は権利としてとらえられますが、“義務”であるという学説もあります。成人になったら選挙へ行き、“義務”を果たせる人間になってもらいたいですね。

社会科/本名 俊之先生

社会科/本名 俊之先生

「生徒会選挙で本物の選挙を模擬体験」

本名先生 「投票に行こう」ということは中3の公民の授業でも伝えていますが、主体的な行動の大切さを教えようと学校で取り組んでいるのが、投票の模擬体験です。実はこれがこの問題をつくるヒントになりました。生徒会選挙の際に、川越市の選挙管理委員会にご協力いただき実際の投票箱をお借りして、記名場所には投票所のように仕切りを立てるなど実際の投票の雰囲気が味わえるようにしています。

クラスごとの投票率を発表しますが、中には投票に行かない生徒もいます。生徒に強調しているのは、自分の意思表示をしないとどういうことになるのかということです。投票は強制ではありませんが、物事に主体的に関われるようになってもらいたいと思っています。

「『将来の自分』を想像しよう」

社会保障制度の問題は将来の自分の問題でもあるということに、子どもたちはなかなか気づけません。「社会保障の財源がないから、どうするか」と聞くと、「お年寄りが減ればいい」と言う子どももいます。

本名先生 社会保障制度は助けが必要になったときに支えてくれるものなので、元気なうちはその重要性を感じにくい。自分がそうなったらと、想像力をはたらかせてほしいですね。

手厚い保障が受けられることに越したことはありませんが、財源は無限にあるわけではありません。したがって本文では現実的に考えなければならないことを伝えています。物事を現実的に考えるには優先順位をつける必要があります。政治においてもそうで、最終決定権は政治家にあります。その際、投票数の少ない若者よりも投票数が多い高齢者を優遇する政策になりがちです。ですから政治家は年金受給額を抑えるような改革をなかなか進めにくい。今の日本は政策の優先順位を年代でつけていて、それは「若者の投票率の低さ」という有権者の投票行動に起因しているのです。

城西川越中学校

「投票率と社会保障制度改革の因果関係を説明」

選挙の際に全体の投票率はよく聞きますが、年代別のデータはあまり見聞きしないのではないかと思いました。日本の社会保障制度の問題点(財源がないこと)や、その解決方法(消費税増税)については、答えられる子どもが結構いると思いますが、社会保障制度改革が進まないことと投票率をどう結びつけるか、何を書けばいいのだろうと戸惑った受験生も多かったのではないでしょうか。その場で考える力を推し量れる問題だと思いました。

本名先生 設問文で、社会保障制度改革がなかなか進まない原因の1つとして投票率を挙げました。提示した表の数値との因果関係を論理的に説明できれば正答に近づけると思います。

「なぜ」については、若者と高齢者の投票率の差に着目して、「若者の投票率が低く、政治への関心が低いから」というところまでは書けても、それでなぜ改革が進まないのか、「投票率が高い世代に政治家の目が向きやすいので、その世代中心の政策になってしまう」というところまで踏み込んだ解答はほとんどなく、3分の1程度が無答でした。

「どうすればよいか」については、「若者が投票に行くようなればよい」という答案は結構ありました。その一方で、「消費税を上げて財源を多くすればよい」というように、「次の表を参考に」という問題の条件を無視して投票率と関係のない答案も見られました。

「面倒くさがらずに資料と向き合おう」

この資料は数字がたくさん並んでいます。たくさんある数字の中から必要な数字だけを拾い上げる「情報を取捨選択する力」も試されますね。面倒くさがりの子どもはこうした地道な作業が苦手です。長い文章も、読めばその中にヒントがあるのに、読まずに下線部だけ見ていきなり問題を解こうとします。

本名先生 本校の入試問題を解説する「問題解決学習会」では、データの見方として急激な変化や極端な数値に着目しましょうと伝えています。入試では表やグラフなどの資料はできるだけ取り上げるようにしているので、読み取る段階であきらめずに粘り強く問題に取り組んでほしいですね。地理の地形図にある特定の地図記号の配置を調べるなど、資料の読み取りは作業的かもしれませんが、そうしたことをしっかりこなして問題を解いてもらいたいですね。

城西川越中学校 先生

インタビュー 1/3

城西川越中学校

城西川越中学校高校が1972(昭和47)年に城西大学付属川越高等学校として開校。1992(平成4)年に中学が城西川越中学校として開校したが、校名からもわかるように城西大学付属となっていない。これは中高一貫の進学校として邁進していくという学校側の決意の表れである。

中学1年・中学2年では校是である「報恩感謝」のもと、基礎学力の充実と基本的な生活習慣の育成をはかるために「決められたことをキチンと行う、ものごとを自分で計画し実行できる、忍耐強く頑張りがきく」を目標に指導している。生活指導は「力まかせ」ではなく「心で接する」ため、先生と生徒の信頼関係は厚い。まじめで誇張のない学校の姿勢、勉学と運動のための緑多い広い空間、掃除が行き届いた清潔な校舎など、学校の方針は着実に生徒に浸透していることがうかがえる。

校地は入間川に接し、河川敷にサッカー場、野球場、陸上競技場の他に、テニスコート4面など近代的な施設・設備が整っている。また、隣接する「けやきくん農場」では、ジャガイモ、大根の栽培や、田植えを体験することができる。6月と10月には収穫祭も実施。食堂は座席数も多く、人気No.1メニューは日替りラーメンとか。

難関大学に現役合格できる「ゆるぎない学力」を養成する。毎朝15分間の英語リスニングや毎週の小テスト、昼休みや放課後の個別指導など、面倒見の良さは学校の自慢。個人の学力に応じ、オリジナル副教材やプリントも多用。基本となる英・数・国の時間数を多くとり、中学3年・高校1年の英・数・国は習熟度別、英会話は中1から少人数制。夏・冬休みには、講習会も開かれる。高校2年から文系・理系コースに分かれ、外進生とは高校3年の選択授業で混合。卒業生の多くは難関・上位大学へと進学し、活躍が目覚しい。

クラブ活動の参加は任意だが、加入率は90%と高い。中学校の運動部は10、文化部は8のクラブがあり、特にサッカー、ラグビー、テニス、バスケットボール、野球などが盛んで、ユニークなロボットエコカー部もある。また、地域貢献にも力を入れ、学校行事だけでなくボランティア活動などを通して、人間性を育む。全国大会優勝実績もある有志の和太鼓サークルもボランティア活動の一環としてスタートしたもの。

スピーチコンテストや、毎月最低1冊の本を読んで感想文を書く「リーディングマラソン」など、教科とも関連した取り組みも行われている。林間学校、アメリカンサマーキャンプ、体育祭、京都・大阪方面の修学旅行、スキー教室などのほか、高校1年ではカナダへの海外研修もある。制服はビンテージネイビーのボタン詰襟タイプ。

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