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出題校にインタビュー!

2013年 富士見中学校【社会】

富士見中学校の社会におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

2.分野のつながりを意識して、地理・歴史・公民の融合問題を出題

「入試では知識を活用する力を評価」

三浦先生 本校の入試は、地理・歴史・公民融合の大問2題です。分野で区切るのではなく、すべてがつながっていることを意識して学習してもらいたいと思い、このような構成にしています。

出題は基本問題が中心ですが、この問題のように、初見だけれど、これまで学んだ知識や見聞きしたことを総動員して考える問題も出しています。また基本問題も、地名や人名など用語を覚えているだけでは手強い問題も用意しています。歴史の問題であれば、単純にいつの出来事かを聞くのではなく、年代の古い順に並べさせるなど、用語の中身を理解して活用する力を評価するようにしています。活用できるかどうかで合否の差が出ている印象です。

藤川先生 並べ替えが正しくできるということは、時代の特徴をとらえられていると言えます。どの出来事も単発ではなく他の出来事とつながっています。それぞれを点で覚えるのではなく、関わり合いを意識して、点と点をつないで線にし、線と線をつないで面にする、そして最終的には大きな枠組みでとらえられるようになってほしいと思っています。

入試広報副部長/藤川 建先生

入試広報副部長/藤川 建先生

「本文を読めば現代社会の問題点がわかる」

貴校の入試問題の本文から、現代社会に対する問題意識など先生方の強い思いを感じます。

三浦先生 実は本文にはかなり力を入れていて、受験生が入試問題を通して新しい学びを得られるようにしたいと思って作問しています。

とはいえ、受験生は本文(1300字程度)をあまり読んでいないのではないかと思います。実際は問題で聞く下線部とその前後くらいでしょう。40分の試験時間でしっかり読むのは難しいと思いつつ、それでも長文を出しているのは、しっかり読む習慣をつけてもらいたいからです。全文を読むことで解答のヒントを得られるようにも作っています。

貴校の問題は本文を読むだけでもいろいろな学びがありますが、受験生はきちんと読み切れないから、もったいないといつも思っています。試験時間内では味わえない受験生への“おみやげ”と受け取っているのですが・・・。

三浦先生 あとで振り返ってくれたらうれしいですね。私たちも作りながら勉強になっています。入試問題はしばしば中高の授業で取り上げています。

「公民は学年が上がるに連れて自分との接点を見つけられる」

三浦先生 例年、地理や歴史に比べ公民分野の正答率が低い傾向にあります。政治や経済は抽象的になりやすいので、公民の問題は基本中の基本を聞くようにしています。

藤川先生 例えば、円高・円安は理論で説明してもなかなか理解できません。そこで「海外旅行は1ドル90円のときと、100円のときではどちらがトクなの?」と身近なことと結びつけるとわかる。抽象的な概念を説明する前に身近なことに落とし込むなど、そこは教員の工夫次第だと思います。

三浦先生 公民は学年が上がるに連れて楽しく学習する傾向があります。中学生よりも高校生、さらに社会人になれば、自分と公民との接点をもっと見つけられると思います。

社会科/三浦 佳奈先生

社会科/三浦 佳奈先生

「『腑に落ちる』経験をたくさんさせたい」

三浦先生 入試の出題の根底にあるのは「考えさせる」ことです。考えなければ知識を活用できません。考えよう、活用しようという意識で学習に取り組んでほしいですし、そうしたお子さんを本校では求めています。ですからインプットだけでなくアウトプットの力も身につけるようにしましょう。今はできなくても、そうした心構えで学習してほしいと思います。

受験を経て入学してきた生徒たちは、いろいろな用語を知っていますが、覚えているだけのことが多く、用語を使って説明するのは苦手です。「知っている」から「理解した」のレベルにするために、授業では当たり前のように使っている用語をしっかり説明して「腑に落ちる」経験をさせるように心がけています。「そういうことなんだ」とわかると、生徒は楽しそうに学習するようになります。

説明は具体的に、例示を出すように心がけています。たとえ話もよく入れます。国会のことを生徒会に置き換えて説明すると、国会議員と自分たちの行動が似ていることに気づきます。すると、なぜ国会議員がそのような行動を取るのかも納得できるようになります。

インタビュー 2/3

富士見中学校

富士見中学校1924(大正13)年に富士見高等女学校として発足。40(昭和15)年に財団法人山崎学園が経営を引き継ぎ、47(昭和22)年に富士見中学校、48(昭和23)年に高等学校を設立。山崎学園は、山種グループの総帥・山崎種二(初代理事長)が教育事業に進出するために設立し、以来、設備・施設面などに大きなバックアップがある。

「純真・勤勉・着実」を建学の精神とし、「良識ある判断力、自主・自律の精神、協調・連帯の精神」を持つ国際的な現代女性の育成を目指している。大学現役合格を目指す進学校として、基本は勉強に置くが、進学実績だけでなく生徒の個性と可能性を伸ばすことを重視し、一人ひとりの生徒を大切にする。教育=人間として、生徒と教師の信頼関係も厚く、自由でのびのびとした雰囲気がある。休み時間の廊下では、いたる所で先生を囲んだミニ補習をする姿が見られる。

住宅地に囲まれ静かな環境にある。現在の校地には、中高校舎、2つの体育館のほか地下温水プール、LL教室、学習ホールなどを備えた50周年記念館、550名収容の山崎記念講堂、マナー講座や百人一首なども行われる茶室・和室などがある。各教室は冷暖房完備で最新のコンピュータルームも完成。一流絵画が校内に飾られ、情操教育に役立っている。校外運動場や山の家など校外施設もある。

6年後を見据え、学校の勉強だけで希望大学へ進学できるように組まれているカリキュラム。高1までは全教科を幅広く学習。教科によって学習速度を早めた先取り授業を行い、中3で高校課程に入る数学、英語は2クラス3分割の習熟度別授業を行う。また、中3では、調べ学習の集大成として卒業研究をまとめる。授業では各教科の先生によるオリジナルのテキストを使用。あえて特進コースを作らず、高校は文系・理系の2コース制で、国公立大学・難関大学にも対応。さらに、選択制による授業に加え、放課後や夏期・冬期の講習、朝に行う週1回の英語、国語の小テスト、放課後の英会話講座、予習・復習のサポートなどバックアップ体制も充実。

自主性が重んじられ、校則は常識的な範囲。生徒会活動やクラブ活動が活発。中1のクラブ活動参加率は100%。また、全ての教員がクラブ顧問を務めている。ダンス部は全国大会、演劇部は関東大会などで活躍。フットサル部もある。

沖縄体験学習、ホームステイ、ボランティアなど、体験学習を重視。中1から進路指導を開始し、中2では「職業調べ」、中3~高3では大学の各学部の教授の講義を体験する「模擬授業ウィーク」なども行う。他にも、文化祭、校内競技大会、林間学校、スキー教室、また山崎記念講堂で狂言、京劇、音楽などの鑑賞会、合唱大会、弁論大会などがある。体育祭でのマスゲームや高3の創作ダンス「扇の舞」は圧巻。教師や生徒同士の協力のなかで、交流を深め、体を鍛えることに役立っている。高1の希望者には、夏休みにアメリカとオーストラリアでのホームステイがある。高校の制服はブレザー。

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