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出題校にインタビュー!

2013年 大妻中野中学校【算数】

大妻中野中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

2.高校で伸びるには、中学時代に学習に取り組む姿勢をつくることが大切。その意思は入試問題にも込められている。

「簡単にあきらめないで取り組む、考るという姿勢が大事」

入学試験なので、どうしても点数に目が行きがちですが、やはり先生方としては、入学してくる子どもには、難問にも取り組んでほしいという想いがあるわけですよね。

田口先生 今年、私は中学1年生を担当しているのですが、授業中によく言うのは、「わからなくても、途中まででもいいから頑張ってみよう」「間違えてもいいから、解答を書いてみよう」ということなんですね。簡単にあきらめないで取り組んでみる、考えてみるという姿勢は、本校で学んでいく上で必要なものですから、入試問題にも通じるところがあると思います。

複数回入試を実施していますが、出題する分野は偏らないように意識されているのですか。

田口先生 そうですね。なるべくいろいろなものを持ち寄って、出題分野やレベルに偏りが出ないようにしています。

野村先生 逆に、毎回出す問題もあります。やはり本校を第一志望にしていただく受験生には、説明会などでも「よく練習していただければ大丈夫ですよ」とお伝えしています。

数学科主任/野村 賢司先生

数学科主任/野村 賢司先生

「こつこつ計算ドリルに取り組める子は後々伸びる」

毎回出されている問題にも、メッセージのようなものがありますか。

野村先生 基本的な計算能力をしっかりつけてきてほしいということで、大問1、大問2という、いわゆる配点の大きいところには、四則計算がしっかりできる子が点数を取れる問題を入れています。計算ができるということは、がまんしてドリルに取り組む力があるということなんですね。思いついた時だけでなく、こつこつ継続する力をもっている子のほうが、後々伸びると思っていますから、興味・関心をもつことも大事なのですが、じっくり我慢してドリルをこなす。そういったところも見ていきたいと思っています。

数学というのは積み重ねですからね。授業でも基礎は大事にされていると思いますが、課題のチェックなども念入りにされていますか。

野村先生 中学を担当する教員は本当に大変ですね。課題のチェックで手を抜いてしまいますと、高校で伸びませんので、中1、中2の間は、厳しい姿勢で臨んでいます。点数が取れなければ、取れるまでやらせるなど、粘り強く取り組んでくれるおかげで、高校に上がる頃にはしっかりしつけができていて、生徒はやるものだと思って授業に臨んでいます。

「電子黒板の活用で、授業への興味がふくらんでいる」

中学に入り、算数から数学に入り、戸惑うお子さんもいると思うのですが、そのあたりで工夫されていることがあれば、お聞かせ下さい。

田口先生 私は今、中1を担当していますが、日常生活に具体的なことがあれば、そういうことを話題にしたり、本校では電子黒板を取り入れていますので、それをうまく活用したりすることで、興味をもたせています。

連立方程式の問題などは、教科書を見せないで、黒板に問題だけを提示するんですね。「どうやって考える?」というように、あえて教えずに、「小学校の知識ならどう解ける?」「中学では文字を使いたいんだけど、どうやればいい?」というように、自分たちで考える時間を少し設けることを心がけています。

電子黒板を全教室に設置されたんですよね。数学では、立体を切断したり、回転させたりするにはすごく便利そうですね。

野村先生 そうですね。電子黒板は本当に重宝しています。

田口先生 中学1年生はこれから図形分野に入っていくので、市販のソフトなどを使って、立体の切断なども見せられるかなと思っています。高校生にも、グラフなどを見せる時によく使っています。

数学科/田口 裕子先生

数学科/田口 裕子先生

「中2の幾何では1年通して『証明』に取り組む」

証明に入った時に、考えていることも表現しなければなりません。書く力をつけるために工夫をされていることはありますか。

野村先生 本校では、代数と幾何に分けて授業をしています。幾何では、中2の証明に力を入れていて、組み立て方を身につけてもらうために、わりと多くの時間を配当しているんですね。中2の幾何は、証明に始まり証明に終わるような感じなので、ここで好き嫌いが分かれやすいということはあるかもしれません。

補助線1本にもなかなか気づけなくて、限界を感じる生徒もいますので、先ほど田口も申しましたように、少し考えさせて、補助線が引けたという子が出て来ると、わからない子が気になり出して、「どこどこ?」というような感じで、子どもたちの間で教え合うので、そういう形で理解しながら進めるような工夫をしています。幾何のほうが、好き嫌いが出やすいですが、そこで本当に「証明っておもしろいな」と、数学に目覚める子もいますので、やりがいもありますね。

「生徒間での学び合いが力になる」

授業中に子どもたちの間で教え合うというようなことは、図形以外にも、頻繁にありますか。

野村先生 中学では多いのではないですか。

田口先生 そうですね。私が練習問題をさせる時も、終わったら隣の子と答えを確認し合うとか、ここから先は隣の子に聞くとか。そういうような促しをすることで、まわりのできる子たちが教えてくれるので、学び合うという方法はよく取り入れています。

中1は素直ですから、「教えることも勉強だよ」と言うと、従ってくれる子が多いです。中学生の時にそういう習慣をつけておくと、高校生になっても、結構自分たちで教え合う姿が見られるようになります。

数学科主任/野村 賢司先生

数学科主任/野村 賢司先生

「課題提出などが徹底された学年は、高校で伸びる」

中学の時に基礎を作ったことで、高校生になって「数学が好きになった」という生徒さんもいますか。

野村先生 いますね。高校1年生くらいになり、受験も少し意識し始めて、ぐんと伸びる生徒がいます。中学の教員がパワフルに指導していますので、学年全体にしっかり学ぶという雰囲気が根づくと、高校で非常に良い形になるんですよね。例えば課題は必ず出すものだとか、テストで基準点以下の者は、クラブ活動よりも優先して追試を受けなければならないとか。そういうルールがしっかりしてきていて、それをさぼった場合には教科だけでなく、担任や学年主任を交えて、全体で英数国の基礎学力をつけていくということを徹底して行っていますので、しっかり根づいた学年は高校で成果を発揮しています。

具体的にはどんなことをしていますか。

野村先生 朝のちょっとした時間、HRのちょっとした時間を活用して、各学年で、基礎計算、漢字、英単語などの習得に取り組んでいます。しつけの部分は、女性の教員のほうが上手なんですよ。やはり同性ということで、厳しいことを言っても、生徒も受け入れやすいんですよね。ですから、そこはお任せしています。

「中学生にはしかる、ほめるを明確にして、信頼関係を築くことが大切」

田口先生は高3まで持ち上がって、今年は中1のご担当ということですが、高3と中1ではだいぶ違いますよね。

田口先生 そうですね。6歳離れていると、精神的なものが随分違いますよね。話す言葉も、今までは通じていたものが、12歳の子には通じないので、かみ砕いて話すことを心がけています。高校生は、オブラートにくるんで話しても気づいてくれるのですが、中学生だと気づけないので、ダメなものはダメ、いいものはいいと、ストレートに言うことも意識していることの一つです。また、提出物を出していない時はしっかりしかる、テストの点数が上がった時など、よい行動をしたり、成果に結びついた時はほめてあげるというように、メリハリをつけることも心がけています。彼女たちは素直なので、ほめると素直に喜ぶんですよ。その顔を見ると、こちらも嬉しくなりますし、いつもしかってばかりでは、信頼関係を築けませんので、緩急はつけていますね。

数学科/田口 裕子先生

数学科/田口 裕子先生

「高校数学に向けて、中学では計算力と論理的思考力に磨きをかける」

高3まで担当されたことで、「中学時代にこんな力をつけておけばよかった」などと思うこともあったと思います。その中で、今、中学生の授業の中で実践されていることはありますか。

田口先生 昨年は高3の理系の生徒を担当していたのですが、公式が曖昧なところがあったり、ちょっとした計算で時間をとられてしまったりした生徒がいたので、やはり中1、中2の段階で、先ほど野村も言っていましたが、ドリル的なものを速く、正確に解けるような訓練を積んだほうが、高校数学で余裕ができると思いますね。計算力があれば、複雑な問題を解く時に、時間を費やしてじっくり取り組むことがあるので、計算には力を入れています。

それから、中2の証明ですね。論理的に組み立てる力がしっかり身についていないと、高校数学で大変になるので、計算力と論理的思考のバランスに力を入れてやっていきたいと思っています。

野村先生 私も中高ともに経験して、やはり中学時代は丁寧に確実に、石を積み上げるようにやっていかないと、高校では伸びないなということを痛感しましたね。できる子だけを伸ばせばいいということではなくて、学年全体に基礎を定着させられるように指導していくことの大切さを教えられました。

インタビュー 2/4

大妻中野中学校

大妻中野中学校1941(昭和16)年、佐藤奨学学園・文園高等女学校として設立。1971年に大妻女子大学の傘下となり、大妻女子大学中野女子高等学校と校名を変更。1995(平成7)年に中学を再開し現校名となる。2008年に高校募集を停止。完全中高一貫校へ移行。

「学芸を修めて人類のために」という建学の精神を掲げ、「人間としての自律」を目指し、「より良い社会の創造に貢献できる女性」「気品ある女性」の育成を教育目標とする。6年間一貫教育の中で、学力向上・躾の徹底・豊かな情操の調和を大切にした教育を実践している。

中野駅からブロードウェイを通り抜けた先の静かな住宅地に位置する。2011年9月新校舎(第1期棟)利用開始。8階建て高層棟には芸術、技術家庭、理科の特別教室と新図書室、EMセンター(PC50台)がある。普通教室も含めて、全教室に電子黒板が設置され、全国的に見ても先駆けとなるPC、Web環境を利用した授業が行われている。至近の杉並にもグラウンドがある。昼食は弁当販売があり、パンの自販機が2台設置されている。2013年3月に第2期棟(4階建て中層棟)工事が終了し、新体育館、400名収容のカフェテリア、中学生普通教室が全て完成した。

2005年から「進学重視型中高一貫大学付属女子校」へと転換。2011年卒業の中高完全一貫1期生は優秀な進学実績をあげ、今後もさらなる飛躍が期待される。2008年からアドバンスト選抜入試を開始。「より高い目標にチャレンジする精神と学力の育成」を目的としたクラスを中学1年次より設置。2010年にはアドバンスト選抜入試を2クラス募集とした。

さらに、海外帰国生入試(31名募集)も10年目を迎え、英語教育研究校として充実した教育体制を構築している。中1~2年次にアドバンストクラス2、海外帰国生クラス1、コアクラス(4科目一般入試)3というクラス編成を組み、中3~高1年次には帰国生を核とした英語ハイレベルクラスを設置。高2年次からは志望大学・学部にあわせたコース編成を行い、国公立難関私立大学を目標とするアドバンストクラス、難関私立大学を目標とする文系・理系ハイレベルクラスを設置する。フランス語の授業も選択でき、フランスとの短期交換留学も行われている。

毎日卒業生がチューターとして勤務。生徒たちの学習支援に大きく貢献している。希望者・選抜のスーパーサイエンス講座・スーパーイングリッシュ講座も設置。

宿泊行事(中1:オリエンテーション、中2:環境学習旅行、中3:平和学習旅行、高1:オリエンテーション、高2:歴史文化旅行)、文化祭、体育祭、芸術教室、合唱コンクールなど全ての行事が、6年間の教育プラン「大妻中野トータルサポートプラン」の中に計画的に設定されている。夏期休業中に中2・中3対象にカナダ短期留学、高1~高2対象にオーストラリア短期留学が実施される。クラブ活動は運動部11、文化部15あり、合唱、吹奏楽、書道部などは全国コンクールで入賞の実績を上げている。運動部の活動もとても盛んである。

校訓「恥を知れ」の言葉のもと、道徳教育・情操教育に力を入れている。茶道・華道では礼儀作法も学び、中学ではピア・サポート学習を重視し、人間関係形成能力の伸張に重きをおいている。各学期に保護者会、年2回の個人面談、年1回の3者面談を実施。カウンセラー3名体制でカウンセリングルームも充実。

制服は、中学がセーラーで、高校はブレザー。

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