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出題校にインタビュー!

2013年 大妻中野中学校【算数】

大妻中野中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

1.時計は60で、お金は5枚、10枚で単位が変わる。日常生活の中に隠れている算数にもっと目を向けてみよう。

「マヤ文明×20進法に、楽しんで解いてほしいという気持ちを込めた」

まずは出題意図からお話しいただけますか。

田口先生 入学生に期待している「応用問題に積極的に取り組む姿勢」を見るために、塾や学校であまり見たことのない問題を出したいと思いました。こういうかたちの問題であれば、数学や算数が嫌いでも、取り組んでくれるのではないかなという期待も込めて出題しました。

この問題は、日常のどんなことから思いついたのですか。

田口先生 もともとマヤ文明が取りあげられているテレビ番組を見たり、マヤ暦で人類滅亡という話題が出たりして、興味はもっていたんです。本やインターネットで、マヤ文明の記数法について調べてみると、3段目は360で変わるらしいのですが、単純に20進法でやってみるとどうかなと思ったのが、この問題を作るきっかけです。

私たちの暮らしでも、1円玉が5つ集まると5円玉に変わりますよね。それと同じで5になったら棒を使うとか。そういう感覚で問題を作れたらおもしろいなと思いました。

数学科/田口 裕子先生

数学科/田口 裕子先生

「答案からは『20進法の概念の理解が難しい』という印象を受けた」

解き方を記述させる問題もありましたが、答案を見て感じたことはありますか。

田口先生 問1問2は、合格者はある程度できていましたが、問3は難しかったようです。箱が3段になったところで、一番上の位取りを400ではなく40だと思ってしまった受験生がいた、というのが印象に残っています。

問2では、上の段が棒一本になっていますよね。それが5のかたまりであることを、上の規則表から気づいてもらい、20×5だというとらえ方ができれば、400で箱が変わるということがわかるかなと思ったのですが、やはり3段になると位取り、つまり20進法の概念を理解するのが難しかったようです。

実生活では、時計が60で単位が変わりますよね。60秒で1分になり、60分で1時間になります。そういうところに気づくことができれば、できたのではないかなと思います。

問1問2で規則性に気づけるかどうかがポイント」

正答率は、やはり問3が低かったですか。

田口先生 そうですね。問3は合格者の正答率も低く(12.9%)、不合格者は0%でした。ただ、問1でだいぶ差がついていますよね。合格者が58.8%、不合格者が16.1%。問2でも合格者が38.8%、不合格者が12.9%。結果からも、問1問2で規則性に気づけた子、チャレンジしてあきらめずに解答に結びつけることができた子が合格できている、ということがわかる問題になったと思います。

そうですね。問2までは、示されている数の表し方(以下、例)を当てはめることができるのですが、問3はそれができないので、グンとハードルが上がりますよね。自分で考えて、読み取ったものを使って解かなければいけないので。

田口先生 やはり問1問2で規則性に気づかないと、問3では正答できないですよね。

私は昨年、高校3年生を担当していたので、推薦で大学が決まったクラスの生徒たちが2月に学校に来た時に解かせたら、さすがに理系の高校生は気づくのが早いですね。「パズルのようで楽しい!」と言って解いてくれました。

数学科/田口 裕子先生

数学科/田口 裕子先生

問1はもう少しできてほしかった」

この正答率は、先生方からすると予想通りだったのですか。

田口先生 問1問2は、もう少しできてほしかったですよね。文章題を作る時、だいたい問1は解ける問題にしています。問1も、全体の正答率が74.1%。この問題は全体で47.4%ですから、もう少し取れてほしかったかなというのがあります。

例で30台の数を3つ並べたのですが、40をどうやって予想するのかが、見えなかったのかなと感じました。一度、40台の例を作ったのですが、これを出したら、すぐに問1の48は書けてしまうかなと思ったので、あえて39を手がかりにして考えてほしいと思って作り替えました。その分、問1で点数が取れなくなってしまったのかなと思います。

問1で答えが出て来ない受験生も多かったのですね。

田口先生 そうですね。問1問2では、聞き方が逆になっているので、問1問2、どちらかで規則性に気づくことができれば、もう少し問1問2で点を取れたと思うのですが、受験生にとっては初めて見る問題だったので、とまどったのかもしれませんね。

問3では、最上段の位取りが400であることに気づければ部分点をあげた」

問3では「解き方も書きなさい」とありますが、みなさん、どんなふうに書いているのですか。

田口先生 解き方を求められた時には、計算式を書いてくれる子が多いです。2番目の箱の式が20×いくつ。というような計算が書いてあります。一つずつ計算して、最後に足し算をした子もいますし、全部の箱の数を書き出して、これ+これ…と書いていた子もいます。

問3のような問題の時、何かを書くということが大事だと思うのですが、採点ではどのあたりまで見ているのですか。

田口先生 この問題では、1番上の箱の位取りが400であること。そこに気づいて、計算が成り立っているか、ということをポイントに採点しました。ですから、400で位取りしていれば、部分点をあげました。そこに気づけた子は、計算も概ねできていました。

もともと、問1の不合格者の正答率が16.1%。6人に1人くらいしか正答できていないわけですから、39までのヒント(例)をもとに、48の表現の仕方を予想することが結構厳しかったのかなと思います。

数学科主任/野村 賢司先生

数学科主任/野村 賢司先生

「前半の問題をいかにスムーズに解くか。これも最後の問題を正答する条件」

この問題は最後の問題でしたが、ここまでは順調に解いて、この問題に向かっているという印象でしたか。

田口先生 試験監督をしていないので、実際に受験生が問題を解く姿を見たわけではないのですが、担当した教員によると、頑張って取り組んでいて、多くの子が最後まで解いていたようです。

パッと見た時に「おもしろそう」と思って解いてみるものの、いざやってみると、時間がかかってしまうような問題だったかなと思うのですが。

田口先生 それはあったでしょうね。規則に気づけないと、時間を取られてしまう問題ですので。ここまで、いかにスムーズに解いて、この問題に臨めたか、というのも、正答するための条件になったかもしれません。

もしくは、解いてみて、難しいとわかった時点で、一旦前に戻って、できた時点でまた、この問題に戻ってくるといったことが、小学生にどのくらいできたかなというところですね。

「合否につながる問題になった」

野村先生 数学科でこの問題を練った時には、例を0からスタートさせたんですよね。箱になにもない状態からスタートさせたのですが、小学生にとって、なにもない状態を理解することが難しいのではないかという意見が出て、議論を重ねた結果、0から19までではなく、1から20までにしたのですが。小学生にとっては、どちらがわかりやすいのでしょうか。

やはり0がないほうがわかりやすいです。0からにすると、位が上がるところが出て来ないですよね。私たちも普段テストを作っているのですが、その際も、やはり1からですね。例えば、この問題を出すとしたら、問3の計算を二桁にするなど、難易度を緩めるという方法を取ることもありますが、やはり問3はこのままの問題で、子どもたちには悩んでほしいですよね。

田口先生 そうですね。表を見て、まず、「何だろう、これ」と思ったと思うんです。そこで「やめた」となってしまったか。とりあえず「よく読んで、やってみよう」と思ったか。合格者はやってみて、問1で58.8%の正答率になったのだと思います。

数学科主任/野村 賢司先生

数学科主任/野村 賢司先生

インタビュー 1/4

大妻中野中学校

大妻中野中学校1941(昭和16)年、佐藤奨学学園・文園高等女学校として設立。1971年に大妻女子大学の傘下となり、大妻女子大学中野女子高等学校と校名を変更。1995(平成7)年に中学を再開し現校名となる。2008年に高校募集を停止。完全中高一貫校へ移行。

「学芸を修めて人類のために」という建学の精神を掲げ、「人間としての自律」を目指し、「より良い社会の創造に貢献できる女性」「気品ある女性」の育成を教育目標とする。6年間一貫教育の中で、学力向上・躾の徹底・豊かな情操の調和を大切にした教育を実践している。

中野駅からブロードウェイを通り抜けた先の静かな住宅地に位置する。2011年9月新校舎(第1期棟)利用開始。8階建て高層棟には芸術、技術家庭、理科の特別教室と新図書室、EMセンター(PC50台)がある。普通教室も含めて、全教室に電子黒板が設置され、全国的に見ても先駆けとなるPC、Web環境を利用した授業が行われている。至近の杉並にもグラウンドがある。昼食は弁当販売があり、パンの自販機が2台設置されている。2013年3月に第2期棟(4階建て中層棟)工事が終了し、新体育館、400名収容のカフェテリア、中学生普通教室が全て完成した。

2005年から「進学重視型中高一貫大学付属女子校」へと転換。2011年卒業の中高完全一貫1期生は優秀な進学実績をあげ、今後もさらなる飛躍が期待される。2008年からアドバンスト選抜入試を開始。「より高い目標にチャレンジする精神と学力の育成」を目的としたクラスを中学1年次より設置。2010年にはアドバンスト選抜入試を2クラス募集とした。

さらに、海外帰国生入試(31名募集)も10年目を迎え、英語教育研究校として充実した教育体制を構築している。中1~2年次にアドバンストクラス2、海外帰国生クラス1、コアクラス(4科目一般入試)3というクラス編成を組み、中3~高1年次には帰国生を核とした英語ハイレベルクラスを設置。高2年次からは志望大学・学部にあわせたコース編成を行い、国公立難関私立大学を目標とするアドバンストクラス、難関私立大学を目標とする文系・理系ハイレベルクラスを設置する。フランス語の授業も選択でき、フランスとの短期交換留学も行われている。

毎日卒業生がチューターとして勤務。生徒たちの学習支援に大きく貢献している。希望者・選抜のスーパーサイエンス講座・スーパーイングリッシュ講座も設置。

宿泊行事(中1:オリエンテーション、中2:環境学習旅行、中3:平和学習旅行、高1:オリエンテーション、高2:歴史文化旅行)、文化祭、体育祭、芸術教室、合唱コンクールなど全ての行事が、6年間の教育プラン「大妻中野トータルサポートプラン」の中に計画的に設定されている。夏期休業中に中2・中3対象にカナダ短期留学、高1~高2対象にオーストラリア短期留学が実施される。クラブ活動は運動部11、文化部15あり、合唱、吹奏楽、書道部などは全国コンクールで入賞の実績を上げている。運動部の活動もとても盛んである。

校訓「恥を知れ」の言葉のもと、道徳教育・情操教育に力を入れている。茶道・華道では礼儀作法も学び、中学ではピア・サポート学習を重視し、人間関係形成能力の伸張に重きをおいている。各学期に保護者会、年2回の個人面談、年1回の3者面談を実施。カウンセラー3名体制でカウンセリングルームも充実。

制服は、中学がセーラーで、高校はブレザー。

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