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出題校にインタビュー!

2013年 東京電機大学中学校【理科】

東京電機大学中学校の理科におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

1.普段の遊びの中に「理科」の要素がある

「作問のヒントは生徒の遊び」

磧谷先生 この問題は、生徒の遊びがこの問題のヒントになりました。掃除で使うT字型の自在ほうきを、生徒がこの問題のように2対1で引っ張り合っていたのです。2人で引っ張り合うのはよくありますが、3人は珍しかったので、「入試問題に使えそうだ」と思いました。この問題のように、身近な体験から答えを導き出す問題を出題するように心がけています。また、体験して「不思議だな」と思ったことを学んだ知識を使って説明できる力を身につけてもらいたいと思います。

「てこのはたらき」の問題は、“問題のための問題”のような設定が多く、無味乾燥な印象を受けます。この問題のような状況なら日常生活でもありそうなので、子どもも興味を持ちそうです。

理科/磧谷 和樹先生

理科/磧谷 和樹先生

「視点を変えると正解の糸口が見えてくる」

磧谷先生 「てこのはたらき」の問題というと、よくあるのが、「2個のおもりと1個のおもりがそれぞれ目盛りのない実験用てこでつり合っている」ケースだと思います。この問題もその類似問題と言えます。

通常は「真横から」見た図ですが、この問題は「真上から」見ていておもしろいなと思いました。

磧谷先生 2の力が一番大きいとわかれば、この図を時計回りに90度回転させると、2の棒の結び目を支点にして13でバランスを取る見慣れた真横からの図になります。このようにちょっと視点を変えることで正解の糸口が見えてきます。「そうか!」と気づいたとき、「理科が楽しい」と思うでしょう。教員はこの瞬間を目指して教えているようなものです。

「正答率の分析結果を蓄積して次年度の作問に活用」

磧谷先生 この問題の正答率は67.5%でした。全体を通して正答率60%を目安に作問しているので、概ね設定どおりの結果でした。

誤答の傾向はありましたか。想像としては、13の力の大きさを間違えてイと解答した受験生がいたのではないかと思うのですが。

磧谷先生 間違いの傾向は特に見られませんでした。間違える可能性としては、ご指摘の他に、1は引っ張る位置が23よりも離れているので、左右の力の向きを考えずに何となく1が一番大きいと思ってアと答えた受験生もいたかもしれません。

2005年から毎年、各分野・各単元の正答率の人数分布の統計を取っています。統計を取って難易度の設定と大きなズレはなかったか、例年に比べてどうだったかなどをチェックします。正答率が特に低かった問題は、問題の出し方などを考え直す必要があります。こうして結果を整理して次年度の作問に役立てています。

東京電機大学中学校

「実験・観察で覚えた知識は定着しやすい」

磧谷先生 入試結果を分析していて気づいたことがあります。2013年第1回の問題「ある水溶液を赤色リトマス紙につけたら青色になりました。この結果として考えられることとして正しいのはどれですか」の正答率は86.4%で予想どおりでした。ところが、同年第4回の問題「ある水溶液を青色リトマス紙につけたら青色のままでした」という設定では、正答率が60%を切ってしまいました。この場合は、「青色のまま」つまり変化しなかったので中性の可能性もあります。その点が抜け落ちて正答率が大きく下がったのだと考えられます。

前者と似た問題ですが、実際にやってみたことがあれば正解できると思います。こうした問題で間違えてしまうということは、普段の学習が暗記に頼っていると推測されます。両者を比べようと意図的に出題したわけではありませんが、後者のようにちょっとひねった問題を出すと、受験生の学習への取り組み方が見えてきます。基本的なことはもちろん覚えなければなりませんが、覚えた知識を経験の中で応用していく姿勢を持っているお子さんに入学していただきたいと思っています。

インタビュー 1/3

東京電機大学中学校

東京電機大学中学校1907(明治40)年に広田精一、扇本真吉の両技術者が創立した、私立電機学校が前身。1996(平成8)年に中学校が開校し、東京電機大学中学校・高等学校となりました。1999(平成11)年に男子校から共学校に移行し、中学校、高等学校ともに男女共学となりました。「人間らしく生きる」を校訓に、学力だけでなく経験の機会も重視することで、社会で活躍できる実践知を身につけることを目標としています。

1クラス約30名の編成。定期考査ごとの各教科の「成績分析シート」、中学1年の「英語のモーニングレッスン」など、きめ細かい学習体制を整えています。中学3年では応用力養成クラスを設置し、一般クラスでも習熟度別授業を実施。系列大学への内部推薦進学率は約15%(平成25年)。

現代社会で求められる情報教育、英語教育に加えて、探究心と表現力を高める理科教育に力を入れているのも特徴。校内にはコンピュータ室が3室もあり、100台以上ものパーソナルコンピュータを備えています。また、理科実験室だけでなく、物理演示室、化学演示室も備え、「見て・触って・やってみる」理科の授業を行っています。

ボランティア活動は総合学習の一環として行われ、基本的に全員参加。中学3年では卒業研究、プレゼンテーションができるようになるための演習を行います。卒業研究発表の際は、パーソナルコンピュータを使い、校内のホールでプレゼンテーションを行うこともあります。他にも、中学2年ではブリティッシュヒルズで英語合宿、中学3年では京都・奈良修学旅行、強歩大会などがあります。クラブ活動は同好会、愛好会も含めると、およそ30近くあり、それぞれの生徒がそれぞれの興味で活動できる場がそろっています。

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