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出題校にインタビュー!

2013年 大妻中学校【理科】

大妻中学校の理科におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.社会貢献できる自立した女性を育てる

「理科は生活と密接に関わっている」

小坂先生 高1までは物理・化学・生物は必修です。将来どんな道に進むにせよ、どの生徒も理科の基本を理解してもらいたいと思っています。

日常生活で理科と結びついている事柄については応用として授業で取り上げるようにしています。例えば、掃除の際に塩素系と酸素系の漂白剤は混ぜたら危険なことや、食器洗いの洗剤がなければ代わりに何を使えばよいかなど、生活との接点を大切にしたいと思っています。

学んでいても、これは一体何に役立つのだろうと思っている生徒もいますから、生活と理科が結びついていることがわかると少しでも興味が持てるのではないかと思います。理科の知識を学問としてだけでなく教養としても身につけてもらいたいですね。

教科の中でも家庭科と化学は関連性が強い。本校の家庭科は中学でもかなり深いところまで教えているので、家庭科で習った後で化学で扱う事柄も少なくありません。アミノ酸の種類やカロリー計算は既に家庭科で習って予備知識が入っているので教えやすいですね。同じことを別の視点から学ぶことで知識が定着しやすいと思います。

大妻中学校

「入試問題の実験をやってみる」

小坂先生 入試問題の実験を実際にやってみることもあります。問題を解いてから実験をするほうが、生徒はとっつきやすいようです。それができるのは高校生ですが、センター試験の問題を実際にやってみると、「なるほど」と思うところがあるようです。

問題では、実験結果だけでなく「なぜこの操作が必要なのか」も問われます。例えば、AとBの液体を混ぜたらなぜ冷やさなければならないか。文面ではわかりにくいことでも、実験をやってみると、体験から「発熱するから」という解答を得ることができます。においで記憶することもあります。「刺激臭」と「特異臭」の違いは実際にかいでみないとつかみにくいので、実験で経験することが大切ですね。

また、大学受験対策として毎年夏休みに実験を行う講習も設けています。ふだんは定期テストが終われば実験を振り返ることがあまりありません。知識が増えた段階で再度同じ実験や難易度を上げた実験をやってみると、それまでと見る目が変わって深く理解できるようになります。

アンモニアソーダ法のように、いくつも段階を経る反応を機械的に覚えるのはかなり苦しいです。理科は暗記科目ではありませんから、断片的ではなく、反応が進む流れを押さえると頭に入りやすいですし、応用が利きます。

「『なぜ』を自分で問える生徒は成績も伸びる」

小坂先生 ある生徒が、「ラーメンにのせた海苔が動かないのはなぜか」というユニークな視点のレポートを提出しました。摩擦について、器を変え、中身を変え、海苔を変えていろいろな条件で試した過程をみると、自分で考えることがおもしろいのだろうと感じました。

そこまで踏み込んで考えられる生徒は、いろいろなことに興味を持っていて、興味を持ったことを調べる努力も惜しみません。理科が心底好きで好奇心旺盛なので、成績も伸びます。伸びる生徒をみると、つねに「なぜ」という視点を持っています。国公立の理系に進学して、さらに大学院で研究を続けている卒業生の在学中を振り返ると、自分で問うことのできる生徒でした。

生徒が何かしら興味・関心を持てるように、学校はその機会をできるだけ多く設けるようにしています。学校のハードとソフトの両面をうまく活用して、生徒が自分の興味を早く見つけられるように心がけています。

大妻中学校

「社会との関わりを意識した進路指導」

右藤先生 本校は、創立者の大妻コタカが社会貢献できる自立した女性を育てようと設立した学校です。社会に目を向ける姿勢は、入試の時事問題もそうですが、もちろん進路指導にも反映されています。

自分が社会とどのように関わりたいかを考える機会に、中3から高3までを対象とした「進路学習プログラム」があります。例えば、2泊3日の高1オリエンテーションは、自分の夢や働くことの意味、社会貢献など進路に対する考えを深めるための行事で、その際、進路について自分の考えをクラスでディスカッションするクラスミーティングも設けています。

杉本先生 理系希望者は現在3割程度です。昨今、理系希望者が増えているのは、かなり前から理系に対応したカリキュラムに変更した成果だと思います。卒業生の進学先もほとんどが他大学です。今年の卒業生のうち、大妻女子大学への進学は一般入試の9名のみでした。

小坂先生 理系の生徒は薬剤師や管理栄養士など資格取得を考えて進学先を選択する傾向があります。実験が好きで理科の成績も優秀な生徒は、理学部や工学部に進学していますね。一人ひとりの希望を叶えるために、教員も全力でサポートしています。

「今年度の中1から『中学研究論文』をスタート」

右藤先生 身につけた知識を活用したり、自分の意見を発信するなどの「アウトプット力」は、今後益々求められるでしょう。知識を習得する「インプット力」に関してはしっかり取り組んできましたから、これからはアウトプットも鍛えて学力のさらなるレベルアップを図りたいと考えています。

そこで、今年度から中1の総合学習で「中学研究論文」を始めました。1学期は情報の調べ方・聞き取り方を学びましたが、2学期はミニ講座を開設します。その際、講座で学んだことを互いに報告し合うプレゼンテーションや、学んだことから自分で疑問点を挙げるなど、アウトプットを意識したプログラムを行う予定です。普段の教科の授業とは異なるアプローチで、生徒の学力を伸ばしたいと考えています。

ミニ講座の担当は中1の担任が受け持ち、得意分野や知り合いの専門家が講義します。この講座が自分の興味を掘り起こしたり視野を広げるきっかけになればと思います。中3の1学期に研究論文を書き上げる予定です。

本校は、創立106年の伝統を継承しながら、未来を創造し新しいことにもチャレンジする意欲にあふれた学校です。自分たちの手で学校生活をつくり上げていこうという気風が強く、学校行事や部活動も盛んです。学校生活全般に一生懸命になれる、いろいろなことに前向きに取り組めるお子さんなら、本校でたくさんのことを吸収できると思います。

入試広報部主任/右藤 文弥先生

入試広報部主任/右藤 文弥先生

インタビュー 3/3

大妻中学校

大妻中学校1908年に大妻コタカが創立した家塾が前身。校訓『恥を知れ』は、自分自身を戒める言葉。自律と自立を大事に、「リーダーシップを持って活躍できる品性を兼ね備えた教養ある女性」の育成に取り組む。創立からの理念と共に、時代の要請に応える教育を大切にしている。

6年間を中学1年、2年の「基礎力養成期」、中学3年、高校1年の「充実期」、高校2年、3年の「発展期」の3つに分け、学習内容を効率的に編成して、生徒の幅広い進路に対応する。

「基礎力養成期」では、安心できる環境の中で、自己肯定感を持ち、目標に向かって頑張ることのできる集団へと育てることを目指す。「充実期」では、「働くこと」「学ぶこと」の意味を考え、高校進学に向けて意識を高めていく。自分らしい生き方とは何かなど、将来の職業や社会への貢献などについて考える。「発展期」では、自分の将来像をより明確化し、具体的な進路を探っていく。「問題解決能力」「自己表現力」「発信力」を強化して、具体的な進路の決定と目標達成へ向かっていく。内部進学率は2~3%で、卒業生の大半が他大学へ進学する進学校として定着している。

また、クラブ活動や行事も盛んに行われていて、書道、マンドリン、バトントワリングなど、全国大会で活躍する部もある。袴姿にはちまきの応援団も登場する体育祭、中学生による研究発表、各部による発表、舞台演技など、全校で盛り上がる文化祭、イギリス、オーストラリアへの海外研修や、情操教育の一環としての芸術鑑賞など多くの行事がある。

職員と生徒との距離が近く、職員室前のラウンジは吹き抜けになっており、話しやすい環境がある。また、担任と生徒との1対1の面接週間というのもある。

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