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出題校にインタビュー!

2013年 カリタス女子中学校【社会】

カリタス女子中学校の社会におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.世の中をよりよくしていける卒業生を送り出すために、「知識」と「考える力」の両面を伸ばしていく。

「書物で調べる意識を高めるために、1年がかりの研究レポート」

パソコンが使えるようになって、生徒の調べ方もだいぶ変わったんでしょうね。

大瀧先生 最近はウィキペディアなどを使ってはいけないということを強調しなければいけない状況です。

加藤先生 調べ方が安直ですよね。書物を使って調べることを意識させるために、高1では研究レポートを導入しています。

それは社会科で、ですか。

大瀧先生 そうです。我々が生徒を分担し、1年がかりで指導して、最終的には4000~6000字くらいのレポートを書かせています。

テーマは自由なんですか。

加藤先生 一応、政経分野ということになっています。

レポートの構成や書き方なども指導されるのですか。

大瀧先生 そうですね。参考文献リストをつけるなど、大学に入ってレポートを書く時に困らない、形式的なものは指導しています。ウィキペディアなどで調べてもよいのですが、必ず別のもので確認することが必要ですよね。卒業生などに聞くと、大学でもそれをしたらペナルティになると言っていました。

カリタス女子中学校

「付属小から上がる生徒とはすぐ馴染む」

貴校は付属小からも生徒さんが入ってきますよね。

大瀧先生 そうですね。付属小から上がる生徒が80~90名くらい。受験を経て入学する生徒が110名くらいです。

中学生活をうまくスタートさせる工夫はしていますか。

加藤先生 私は中1を担当することが多かったのでお話ししますが、外部から入ってきた子が馴染みやすいように、入学当初はお昼を一緒に食べるなど、担任が子どもたちの和む企画を出して、工夫しています。付属小から上がった子たちも、新しい友達を欲しているのか、積極的に声をかけたりしてくれるので、わりと早い段階で馴染んでいきますよ。

授業のほうではいかがですか。混ざっていると、知識量の差が多かれ少なかれあると思うのですが。

加藤先生 正直なところそれは感じるので、地理からスタートし、受験勉強ではあまりやらない世界地理を中心に入っていきます。ただ、ずっと知識量に差があるまま、学年が上がっていくのは好ましくないので、みんなが共通する知識をもつための取り組みを行っています。

「基本的な知識の習熟に、6学年共通の実力テストを実施」

大瀧先生 中1で地理をやるのですが、その後、あまり地理に触れないまま卒業してしまうので、結構忘れてしまうんですね。忘れたまま卒業させてはいけない。地理にかぎらず、基本的なところは習熟させようということで始めました。中1から高3まで、まったく同じテストを受けさせるんです。今年で6回目になりますが、これが非常におもしろいんですよ。夏休み前にプリントを配り、こういう形式で出すからということも話して、そこから100問、100点満点でテストを作ります。配るプリントは毎年、ほぼ同じなので、6回は復習することになり、身につくのではないかということで、やっています。今の高3が、中1から継続してやってきた最初の学年になります。実状をお話ししますと、高3は受験勉強がありますから、共通テストが行われる9月はじめに向けてそんなに勉強時間を割かないのですが、5年間の蓄積があるので、あまり勉強しなくても点数は取れるはずなんですね。まだ、今年の結果は出ていないのですが、年々高3の平均点は上がってきていて、うまくいっているのかなという感じはありますね。

カリタス女子中学校

「社会科の基礎となる知識を網羅。中1が100点を取ることも」

どんな内容なんですか。

加藤先生 都道府県の場所、県庁所在地の場所、重要な歴史項目の西暦年、公民分野における憲法の用語など、社会科の基礎となる知識を網羅しています。6年間継続して行うことで、しっかりと知識をもって卒業してもらうという、主任の発想で始まったテストなんです。

100問出題されるということですが、事前に配布する資料にはどのくらいの量が詰め込まれているのですか。

大瀧先生 どうでしょう。B4の用紙、裏表使って10枚くらいでしょうか。

中1から高3までが、同じテストを受けるというのはすごいですよね。

大瀧先生 低学年ほどおもしろいんじゃないですかね。一生懸命やれば、部活の先輩に勝てるわけですから。実際、中1が100点を取ったりしますからね。

結果は発表するのですか。

大瀧先生 はい、しています。100点を取った生徒に図書カードをあげているのですが、最近100点を取る子が増えて困っているんです。

嬉しい悲鳴ですね。

大瀧先生 そうなんです。

でも、それだけ意欲をもって取り組んでいれば、大学受験の土台になりますよね。

大瀧先生 そうですね。社会に出てからも、秋田県はこの辺にあるとか、そういうことがわからないと仕事にならないと思いますから。いろいろと役立つのではないかと思います。

「進路では社会科系学部が人気。理系志望も学年の25~30%」

先ほど、考える力、行動する力を身につけさせたいとおっしゃっていましたが、その成果は見られますか。

大瀧先生 これは個人的な見解になりますが、日本人全体が行動することに対して弱いですよね。わかってはいるけど行動できないということが多いので、その殻は破ってほしいと常に思っています。

それはどんなところで感じていますか。

大瀧先生 うちの生徒が、ということではなく、もっと広いところでの大人たちに感じることなんです。例えば国政選挙一つとっても、投票に行かないというのもその一つですよね。よく学ぶというのはよいことのはずなので、それをもとに行動できるようになれば、もっとよくなると思います。

海外へ行く生徒さんは増えていますか。

大瀧先生 卒業してすぐに行く子は年に一人くらいです。

加藤先生 大学へ行ってからの留学は多いですね。

進路にはどのような特徴が見られますか。

大瀧先生 以前のように、文学部英文学科、という選択は減っています。社会科系がかなり増えていまして、法律、経済などを選択する生徒が、以前に比べると格段に多いです。また、外国語系統も多いと思います。理系志望も、同じような規模の女子校と比べると多いようです。180~190名の中で50名くらい。1クラスできる人数はいます。

フランス語も学べますよね。

大瀧先生 そうですね。高校からは第一外国語に選んで、それで受験することもできるようになっています。

カリタス女子中学校

「生活の中で疑問を見つけて、答えを追求してみよう」

では、最後に受験生や保護者に向けて、小学校の間にどのようなことをしたらよいか、アドバイスをいただきたいのですが。

大瀧先生 繰り返しになりますが、日頃生活している事柄で素朴な疑問点を持ってもらい、自分なりにそれを追求していく。言葉でいうと大げさになってしまいますが、「これ、何だろう」と思ってもらい、その答えを見つけることを心がけてほしいですね。それが中学や高校での学習を、さらによいものにしていくと思います。

加藤先生 今、あまり話題に出ませんでしたが、テレビのニュースや新聞に注目していてほしいんですね。私どもの入試の内容も、かなりそれを反映させていますし、そういう習慣がついていると、どの分野を勉強しても、結局「今」と関係があるなぁということがわかると思うんです。今、新聞をとっている家庭が減っているようですが、子どもが小さいうちはとってほしいですよね。ネットだと興味のある記事しか読まないですから。

電子辞書も、今はみんな持っていますが。

加藤先生 あれもよくないですよね。大人が簡便なツールとして使うのはよいと思うのですが、やはり学生には、辞書をめくることで周辺のものも目に入るということが大切だと思います。

「机上の学習だけでなく、実際に見ることを大切にしよう」

加藤先生 また、先ほどから何度も、実際に足を運んで見るということを言っていますが、机上の学習だけでなくて、実際に見ることが大事なことだと思うんです。ですからご家庭でも、そういう部分は少し意識して、旅行に行った時に疑問に思ったところ、珍しいところ、というのを、その場で追求していけるように、親御さんが誘ってあげるようなことがあると一番よいのかなと思います。沖縄に行って、海に入ってくるだけじゃつまらないじゃないですか。沖縄に行ったら戦跡巡りをしてきてほしいですよね。

ひめゆりの塔も首里城も見て来てほしいですよね。

加藤先生 家族旅行の中に、そういう時間をちょっと盛り込むことで、日頃の生活の中でも目にしたものが「なんだろう」と思う意識づけになるのではないかと思います。自分で「なんだろう」と思わなければ、人から与えられる知識ですから身につかないじゃないですか。そこが一番大事だろうと思います。

カリタス女子中学校

インタビュー 3/3

カリタス女子中学校

カリタス女子中学校ラテン語で「愛」を意味するカリタス。カナダで、聖マルグリット・デュービルが創立したケベック・カリタス修道女会を母体に、1961(昭和36)年にカリタス女子中学・高校が創設された。62年に幼稚園、63年には小学校、66年には短大が創設され、カトリックの総合学園として現在に至る。

多摩川沿いの閑静な住宅街にあり、緑にも恵まれた環境。2階建てアリーナ、人工芝の広いグラウンド、テニスコート、屋内プールなど、スポーツ施設も充実している。生徒に人気のある図書室は蔵書も豊富で明るくきれい。専用回線で常時インターネットに接続されているコンピュータ室も完備。聖堂や1100名収容の講堂もある。カフェテリアでは飲み物、パン・弁当を販売。06年4月に「教科センター方式」の新校舎が完成した。

キリスト教の愛と真理の原理に基づく教育方針。祈る心、学ぶ心、交わりの心、奉仕の心の「4つの心」をもった人間を育成することを目指す。また、異なる文化を理解する力を育み、国際的なセンスを身につけるため、中1から英語とフランス語の2つの外国語を導入。

中1から古典学習や体系的な作文教育を行い、豊かな国語力を育成する。独自の教材で進められる英・仏2つの外国語教育は密度の濃い内容。中1から2時間の授業が設けられた仏語は大学入試に十分対応できる。英語は中学が週6時間のうち外国人講師によるオーラル1時間、中1・中2の理科実験ではチームティーチングを行う。英・仏・数で1クラスを2つに分けたハーフクラスで授業を実施。補習は必要に応じて実施。高校2年から私立文系・国公立文系・理数の3コース制。大学受験に的を絞った意欲的なカリキュラムで、国公立大、難関私大に多数の合格者を輩出。現役進学率も着実に伸びている。

制服は「カリタスブルー」を基調としたブレザー。放送を通じての「朝の祈り」で1日が始まり、全学年で聖書の心を学ぶ「カトリック倫理」の授業がある。奉仕活動を行うアンジェラスの会を中心に、教育里親の会、バザー、施設訪問など幅広いボランティア活動を展開。球技大会や体育祭、文化祭など学年を越えた交流があるほか、1月の外国語発表会は、学年ごとに劇、歌、スピーチなどで日ごろの語学学習の成果を発表する。中2で2泊3日のイングリッシュキャンプがあり、高1の希望者には、カナダ研修が実施されている。高2の修学旅行は北九州。クラブ活動は、運動部8、文化部13あり、中高合同で活動。

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