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出題校にインタビュー!

2013年 雙葉中学校【国語】

雙葉中学校の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

2.成長の段階に応じて記述力を伸ばす

「ふだんの言葉遣いを大切にすることも、国語学習の一環」

小金澤先生 国語は、豊かな人間関係を支える言葉を鍛錬する教科ですから、日常生活とは切り離せません。言葉は“生きもの”ですから、机の上だけでなく日常生活を送りながら習得してほしいと思います。

雙葉中学校

「記述問題は、要求に対してどこまで満点に迫れるかが問われる」

成川先生 本校が記述力を身につけることに力を入れているのは、答はどこかに転がっているものではない、自力で苦労して見つけ出すものである、という考えからです。ですから、その入口である中学入試でも、記述を重視したいと考えています。

記述問題は答えを選ぶ○×問題とは違います。「あなたの言葉で書きなさい」というのですから、満点か0点かということにもならないはずです。問題の要求に対して、受験生一人ひとりがどこまで良い答に迫れるかを見ています。

小金澤先生 記述において、必要な要素が入っていることはもちろん大事ですが、ただ要素があれば良いのではなく、それぞれの言葉を生かす文章でなければなりません。文章全体の構成を見たときにその言葉を使いこなしていなければ、本当に理解したことにはなりませんので、内容を理解した上で表現できているかどうかも重視します。

「中学生は自分の思いを自分の言葉で伝えられる時期」

成川先生 本校では“書くことを怖がらない、表現力の豊かな生徒を育てたい”と願っていますが、当然のことながら、成長段階に応じた指導を心掛けています。中学ではまずは思ったことを字数にとらわれずにしっかり書いていくことを目指し、高校では設問の要求に的確に応えながら望ましい長さや指定字数以内に収めることを重視します。

中学生はその生徒が使える言葉、必要な文字数を用いて“きちんと伝えられること”を最優先しています。最初から字数指定などにこだわると、より多くの言葉の量を必要とする生徒は「一生懸命説明しようとしても沢山書いたらダメだから無理だ」と思ってしまいます。それは「(自分のことを)わかってもらえない」「私には国語力・表現力がない」と思い込むことにもなりかねません。自己の考えを一生懸命表現しようとする意欲を、大切な成長期の初期段階で押さえつけることはしたくないと思います。

小金澤先生 字数指定がないことで、その生徒の個性がよく見えます。例えば「美しい」ことを伝えるにしても、一言で表現する生徒もいれば、その情景なども含めて詳しく説明する生徒もいます。どちらが良いというのではなく、各自の自由な表現力を大切にしたいと思っています。

ただし、言いたいことはたくさんあってもその中で一番大切なことは何か、絞り込む力も必要です。字数指定があると、自分の考えをきちんと伝えるにはどの要素が必要不可欠かといった優先順位をつけられるようになります。そこで近年は、中学入試で字数指定のある問題も出しています。

雙葉中学校 先生

「深いテーマでも、子供が理解できるような素材文を選ぶ」

成川先生 2013年は宮澤賢治の『学者アラムハラドの見た着物』を取り上げました。この文章を読んで、師であるアラムハラドの問い掛けとそれに答える子供たちとのやり取りの真意をどこまでつかめるだろうかと思っていましたが、良い読解に基づいた解答も結構ありました。

この作品は子供が読んでも共感できる文章だと思います。深いテーマがあると思いますが子供なりに理解することができるというのも、宮沢賢治作品の大きな魅力でしょう。一般に大人が読んで深い感銘を受ける小説は子供には難し過ぎて不向きだと言われますが、真に優れた作品は年齢に応じて幅広い良さを示してもくれるようです。例えば、中1のときにロシア文学の大作を読んで素晴らしい感想文を書いた生徒もいます。徒らに難解な文章を読ませる必要はありませんが、一概に「子供は読めない」と決めつけるのは残念なことだと思います。

入試問題は「難しい文章だった」「問題を解くのに必死だった」というだけでなく、できれば心に響いたり感性に訴えたりすることで、受験生に何かを残せるものであったらと思います。

「生徒の『表現したい』意欲を伸ばす」

成川先生 人は「表現したい」という気持ちを持って生まれてくるのではないかと思います。赤ちゃんは興味のある対象に接すると、体を動かしたり、声を出したり、触ってみたりと、赤ちゃんなりに表現します。言葉を獲得したら人は言葉で表現しようとするはずなのに、どこかの段階で臆病になってしまうのは、おそらく「正解を出さなければいけない」と思ったり、「否定されるのではないか」と縮こまってしまったりするからなのでしょう。もっと自由に自己表現をして良いのですから、生徒の「表現したい」という意欲を伸ばしてあげたいものです。

私たちは、中1の生徒には、まず文章を丁寧に読み取り、筆者が述べていることを自力で正しくつかめるよう、導きます。1年間で大きく成長しますので、中2で批判的な読み方が望まれる評論文などに接したときには、内容をきちんと理解するだけでなく筆者の主張に対して自分はどう考えるのかを問える段階へと進めるのです。生徒は、自分が自分らしい考えを相手に伝えられる年齢になっていることを意識しますし、自分で考えたことを表現する自信もつけ始めます。更に中3になると読む文章も高度になり一層実力もついていくというように、学年が上がるにつれて表現力・記述力も高められていくわけです。

雙葉中学校

インタビュー 2/3

雙葉中学校

雙葉中学校1872(明治5)年、フランスのパリに本院をもつサンモール修道会(現 幼きイエス会)の会員が来日して始めた教育慈善事業を前身とし、1909年に初代校長メール・テレーズが現在地に雙葉高等女学校を創立。47(昭和22)年、雙葉中学、48年同高等学校となり現在に至る。田園調布、横浜、静岡、福岡の各雙葉学園は姉妹校にあたる。

四ッ谷駅からもほど近く、都心にもかかわらず学校の周囲は非常に落ち着いた雰囲気。2000年に地下1階地上7階建ての充実した設備を備えた新校舎と講堂が完成。最上階の図書館がすばらしい。宗教の時間などに使われた歴史ある聖堂も建て替えられた。校外施設が日光の霧降高原にある。

「徳においては純真に、義務においては堅実に」を校訓に、カトリックの精神に基づいた全人教育を目指している。しつけは特に定評があり、礼儀、言葉づかい、節度という面で、生徒は決して強制されているわけではなく、のびのびとふるまいながらも自然と品位を身につけていく。「ちょっと古風なお嬢さん学校」とよくいわれるが、行動力・実行力を備えていて芯の強さを秘めている。

中高時代に基礎学力をしっかりと身につけることを重視し、受験のみを目的としたカリキュラムはとっていない。高校では、生徒それぞれが希望に応じた科目が選択できるようになっていて、文系コース、理系コースといったコース分けは行なわない。中高一貫校の利点を生かした効率的なカリキュラムのもと、各教科で丁寧なきめ細かい指導が行われている。中学1年2年の英会話がクラス2分割の少人数で行われるほか、高校2年3年の選択科目の多くが少人数授業となっている。創立当初から語学教育が盛んな伝統が受け継がれ、時間数が多く、密度が濃い授業が展開されている。中学1年生の間は、英語の学習経験に応じたクラス分けをしている。中学3年では、週に1.5時間フランス語の授業があり、高校からは英語、又は、フランス語のどちらかを選択して履修することができる。

意外に校則が少なく自由な雰囲気。在校生が「マシュマロと綿菓子が混ざったような学校」と言うように、おだやかな雰囲気でみんな仲が良い。週3時間の保健体育で体力作りもおこたらず、球技大会、運動会など体を使う行事も盛ん。奉仕活動は生徒の自発的な活動が中心で、学内の掃除も毎日放課後に先生と生徒がともに熱心に行う。クリスマスのころ、学年ごとにプレゼントを持参して施設の人たちと交流する行事もある。全員参加のクラブ活動はバレーボール、卓球など体育系が盛んで、ダンス同好会、演劇なども人気が高い。手話の会、点訳奉仕会、聖歌隊なども活発に活動。文化祭、夏期学校、高1ホームルーム合宿など行事も多彩。

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