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出題校にインタビュー!

2013年 雙葉中学校【国語】

雙葉中学校の国語におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

1.さりげない気遣いの一言が人間関係を豊かにする

「相手とつながるためにも言葉を大切にしよう」

小金澤先生 本校では、日頃から生徒が豊かな人間関係を築くことを意識しています。相手を大切にするということは、言葉ひとつ、会話ひとつも大切にするということです。生徒にはきちんとした言葉遣いで話をしてほしいと思いますし、相手の話をしっかり聞いて自分の意志も正しく伝えられるようになってほしいと願っております。

また最近、公の場でも“乱れた敬語”を耳にすることがたびたびあります。そのような中で、小学生が敬語をどの程度使えるのか確認したいということもあり、敬語の問題を出題しました。

国語科/小金澤 千賀子先生

国語科/小金澤 千賀子先生

「尊敬語と謙譲語の区別が難しかった」

小金澤先生 問一は、「正しければ○を」としていますが、正しいものは5問中1問もありませんでした。すべてを間違いにするのは不安な受験生もいたようで、「うかがって」や「お伝えして」を“正しい”と判断した答案が目立ちました。尊敬語と謙譲語を区別するのが難しかったようです。

成川先生 「切符をお持ちしていない方は…」のように、「お~する」という謙譲語を尊敬語だと誤って使っているのを、公の場でもよく耳にします(正しくは「切符をお持ちになっていない方は…」)。この表現は受験生も間違えやすいだろうと予想していました。5つの中に正しい使い方が全くないということで、曖昧にではなく本当に敬語の使い方がわかっているかどうかがはっきりしたと思います。

小金澤先生 正しい表現に直す際の誤答としては、「うかがって」を「お聞きして」と訂正したものがありました(正しくは「お聞きになって」)。「お伝えして」と同様の間違いです。こうした間違いは、問二の作文でも見られました。

成川先生 出題してみて、問一のように言葉を指定して敬語の使い方が正しいかどうかを聞くと、概ねできることがわかりました。言葉を指定せずに間違いを見つけたり、問二のように日常会話の中で敬語を正しく使ったりとなるとハードルは高くなりますが、これもある程度までできると確認できました。

「100字指定には意味がある」

小金澤先生 問二の作文問題は「100字以内」の字数指定があります。100字というのは少ないようで結構ありますから、受験生はどのようなことを書いてくれるか期待していました。

退院後に初めて登校するということで、入院中のお見舞いのお礼や、「これからがんばります」という意思表示はもちろん大切ですが、「母もよろしくと申しておりました」という一言をつけ加えられると更に良いと思います。先生がお見舞いに来たときに、「お母さまにもよろしくね」と伝言したことを受けたお礼の言葉です。

成川先生 解答として最低限必要なことは80字程度で収まると思います。その意味では「母もよろしくと~」がないことが、あいさつ文として“足りない”ということではないわけです。けれども指定字数に届かないならば、“つけ加える良い内容”が考えられるかどうか、これを見るというねらいも100字指定にはあります。

雙葉中学校

「つけ加える一言は、お見舞いのときの状況から考える」

小金澤先生 先生はお見舞いのときにお母さんには会っていませんから、花子さんが先生とお母さんをつなぐ役割をしています。こうした一言が人間関係を豊かにしていくと考えます。

このようなさりげない一言をつけ加えられる方というのは、日常の出来事についてふだんから親子でよく会話がなされているのだと思います。

「大人のやり取りを見聞きして、子供は自然と覚える」

成川先生 この問題の状況を想像すると、花子さんは先生がお見舞いに来てくれたことをお母さんに伝えるでしょう。仮に母親が「先生が来てくださって良かったわね。お母さんも嬉しいわ」と言ったとして、その喜びを感じ取った花子さんは、登校したときに「母も先生によろしくと…」とあいさつするでしょう。あるいは、登校する朝に母親が「先生によろしく伝えてね」と言うかもしれません。

ふだんの生活の中で、例えば関わりのあった人に母親が「先日はありがとうございました」と言うのを側で聞くなどしていれば、こういうことは自然に身につくのでしょう。学校での教育とは別に、日常におけるご家庭での何気ない言葉のやり取りから覚えるものなのかもしれません。

ただし私たちは、小学生の皆さんが出題されたケースでこの一言をつけ加えられなければ不十分だと思っているわけでは決してありません。むしろ、私たちの教育の姿勢として、そのような“つながる言葉”を使える人に育てていきたいという思いがあるのだと理解していただけたらと思います。

国語科主任/成川 清江先生

国語科主任/成川 清江先生

インタビュー 1/3

雙葉中学校

雙葉中学校1872(明治5)年、フランスのパリに本院をもつサンモール修道会(現 幼きイエス会)の会員が来日して始めた教育慈善事業を前身とし、1909年に初代校長メール・テレーズが現在地に雙葉高等女学校を創立。47(昭和22)年、雙葉中学、48年同高等学校となり現在に至る。田園調布、横浜、静岡、福岡の各雙葉学園は姉妹校にあたる。

四ッ谷駅からもほど近く、都心にもかかわらず学校の周囲は非常に落ち着いた雰囲気。2000年に地下1階地上7階建ての充実した設備を備えた新校舎と講堂が完成。最上階の図書館がすばらしい。宗教の時間などに使われた歴史ある聖堂も建て替えられた。校外施設が日光の霧降高原にある。

「徳においては純真に、義務においては堅実に」を校訓に、カトリックの精神に基づいた全人教育を目指している。しつけは特に定評があり、礼儀、言葉づかい、節度という面で、生徒は決して強制されているわけではなく、のびのびとふるまいながらも自然と品位を身につけていく。「ちょっと古風なお嬢さん学校」とよくいわれるが、行動力・実行力を備えていて芯の強さを秘めている。

中高時代に基礎学力をしっかりと身につけることを重視し、受験のみを目的としたカリキュラムはとっていない。高校では、生徒それぞれが希望に応じた科目が選択できるようになっていて、文系コース、理系コースといったコース分けは行なわない。中高一貫校の利点を生かした効率的なカリキュラムのもと、各教科で丁寧なきめ細かい指導が行われている。中学1年2年の英会話がクラス2分割の少人数で行われるほか、高校2年3年の選択科目の多くが少人数授業となっている。創立当初から語学教育が盛んな伝統が受け継がれ、時間数が多く、密度が濃い授業が展開されている。中学1年生の間は、英語の学習経験に応じたクラス分けをしている。中学3年では、週に1.5時間フランス語の授業があり、高校からは英語、又は、フランス語のどちらかを選択して履修することができる。

意外に校則が少なく自由な雰囲気。在校生が「マシュマロと綿菓子が混ざったような学校」と言うように、おだやかな雰囲気でみんな仲が良い。週3時間の保健体育で体力作りもおこたらず、球技大会、運動会など体を使う行事も盛ん。奉仕活動は生徒の自発的な活動が中心で、学内の掃除も毎日放課後に先生と生徒がともに熱心に行う。クリスマスのころ、学年ごとにプレゼントを持参して施設の人たちと交流する行事もある。全員参加のクラブ活動はバレーボール、卓球など体育系が盛んで、ダンス同好会、演劇なども人気が高い。手話の会、点訳奉仕会、聖歌隊なども活発に活動。文化祭、夏期学校、高1ホームルーム合宿など行事も多彩。

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