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出題校にインタビュー!

2013年 白百合学園中学校【算数】

白百合学園中学校の算数におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

1.「おもしろい」「できた」が実感できる問題

「数のおもしろさを実感してほしい」

岩﨑先生 特殊算など丸覚えした公式をそのまま使うのではなく、その場で考えて解く力を試したいと思い、この問題を作りました。「ラクダの分配の話」は、私自身も小学生のときに読んでとても印象に残っていました。そのとき私が感じた「『数』って、おもしろいな」という感動を受験生にも味わってほしくて、ぜひ出したいと思っていました。

佐藤先生 試験中、受験生はニヤリとしたり、不思議そうな顔をしたり、楽しそうに解いていました。

岩﨑先生 筆記試験後の面接で、算数に限らず印象に残った試験問題を聞いたところ、「ラクダの問題が『なるほど!』と思って印象に残っています」という受験生がいて、出した甲斐がありました。

この問題は、2013年の首都圏の中学入試の中でも特に目を引く問題の1つです。「ラクダの分配の話」は、受験生の多くが一度は解いたことがある、あるいは見聞きしたことがあると思います。

こうした問題の場合、「この条件で解きなさい」といった大上段な聞き方が多いのですが、特筆すべきは問題文の後半の文章(「2分の1、3分の1、9分の1に分割しなさい」と言われると、~ということも考えていたのでしょう。)です。出題者から受験生に対する強いメッセージがうかがえます。しかも1問目ということで、白百合に入学したらどんな学びが待っているのか、それが非常に伝わってくる問題だと思います。

数学科/岩﨑 緑先生

数学科/岩﨑 緑先生

「正答率85%。『できた』と実感できた問題」

「ラクダの分配の話」を素材にした問題は、多くは1頭与えて1頭返却されたところまでですが、貴校は賢者だけでなく愚者の話も取り上げています。後半の文章を踏まえることで取り組みやすくなっていると思います。

岩﨑先生 当初は■だけを答える問題でしたが、ある教員が「それでは簡単すぎる」ということで、●と■の両方を答えさせるように変更しました。それでも正答率は85%で、大変よくできていました。無答率はわずか2%でした。

ここ数年、1問目はなかなか手厳しい問題でしたから、それに比べると易しい問題だったと思います。

佐藤先生 文章は長いですが、ひねったところがありません。読み違えることもなかったでしょうから、解けた喜びを感じられただろうと思います。検算すれば正解かどうかすぐわかりますからね。

岩﨑先生 みんな読み入っていましたね。鉛筆を走らせる音が止まりましたから。

今年の問題は、昨年までに比べて格段におもしろいと思います。これまではよく練られた凝った問題ですが、壁も高い印象がありました。今年はこの問題のように、難易度は易しくなったものの子どもたちが能動的に解こうと思えるシカケがあり、受験生は楽しく解けたのではないかと思います。

「数えた、探したでもOK」

佐藤先生 解答用紙に「計算・やり方を書きなさい。」と指示していますが、説明もきちんとできていましたね。

岩﨑先生 どのように考えて解いたのか、要点を押さえてきちんと伝わる文章が書けていました。説明の間違いといえば「最小公倍数」と書くべきところを「最小公約数」と書いてしまったくらいで、解き方の方針は合っていました。

佐藤先生 考えることが大事ですから、予想して当てはめて解いてもいい。考えた末に「数えた」「探した」ということですから、あきらめずに最後までやり抜いたことを評価しています。

白百合学園中学校

「考える、書くことを通して算数のおもしろさを感じてほしい」

佐藤先生 本校の場合はすべて記述問題ですから「書く」ことから逃れられません。すると自然に式に意味を求めるようになります。解答欄のスペースに余裕がありますから、中には線分図をかく受験生もいて、「自分の考えを伝えよう」とする意気込みが伝わってきます。

記述問題を出すのは、「考える」「書く」ことで問題を解く楽しさ、算数のおもしろさを感じてほしいというねらいもあります。受験勉強は機械的に問題をこなすだけでなく、考える習慣を身につけてもらいたいですね。併設小学校からの内進生はのんびりしていますが、とてもよく本を読んでいて考える力が身についています。

大学受験が迫ってくると、生徒は考えることよりもとにかくすぐに答えを出そうとします。それではパターンにあてはまらない、ちょっとひねった問題を出されると手が止まってしまいます。考える力を鍛えて、いろいろな問題にも対応できるようにしたいと思っています。

インタビュー 1/3

白百合学園中学校

白百合学園中学校1881(明治14)年にカトリックのシャルトル聖パウロ修道女会を設立母体として創立。2007(平成19)年には創立125周年を迎えた。校名に冠している白百合の花は聖母マリアのシンボル。「カトリック精神に基づいた世界観と、道徳的信念を養い、神のみ前に誠実に生き、人としての品位を重んじ、愛の心を持って人類社会に奉仕できる人間の育成」が教育方針。校訓である「従順・勤勉・愛徳」の精神をあらゆる場で実践する。

多くの文教施設に囲まれ、緑豊かな靖国の森と隣接し、九段の閑静な住宅街に厳粛で落ち着いた風情が漂う。聖堂、講堂、図書室、体育館、天文観測室など施設・設備は充実しており、校内は整然とした美しさを保つ。併設の大学はあるが、純然たる進学校としてのカリキュラム編成。人間として当然学ぶべき基礎教養を身につけることが、結果として進学実績を高めている。高2から大幅な選択制に。難関大学への現役合格率は高い。理系志向も強く、進学者の約30%を占める。

一日は朝礼での祈りに始まる。社会奉仕の小百合会、点字部などの活動は盛ん。クリスマスの1日は、全校生徒が校内・校外にわかれ、奉仕活動を行う。校内ではセーラー服の上にタブリエというスモックを着用して生活。週5日制だが、土曜日は行事などにあてられることもある。学園記念日・ミサ・合唱祭、高原学校、球技スポーツ大会、学園祭、クリスマス会など行事も多種多彩。「修養会」では、心静かな祈りや講話、友人との話し合いなどを通じて、人生の根本問題を深く考え、自分で自分の心を育てる喜びの体験をしている。

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