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出題校にインタビュー!

2013年 穎明館中学校【理科】

穎明館中学校の理科におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

3.生活指導も教科指導も、粘り強く生徒と向き合い、生きる上で必要な力をつけていく・・・・それが穎明館の理念

「文理の割合は1対2。もともと理系志向だが、さらに強まっている」

1学年の定員は何人ですか。

橋本先生 180人です。このところ少し超えている時があるのですが・・・。

大学進学実績が伸びていますが、今、文系理系の割合はどのくらいですか。

橋本先生 以前から理系は多いのですが、今はさらに増えていますね。高2、高3が文・理に分かれているのですが、高3は2クラスが文系で3クラスが理系ですね。文系が60名、理系が100名ちょっとです。文系1に対して理系が2の割合ですね。世間も理系志向が強まっていますが、本校ではもともと強かったうえに増していますね。

女子もでしょうか。

橋本先生 今年は若干文系が多いのですが、リケジョというんですか。うちはわりとそういう方向に道をつけている指導はできているのではないかと思います。医療系の学部に進みたいなら、必ず医師・看護師体験をして、医療現場の理解をするように、ということで、高1、高2あたりでそれを行うような指導をしています。

今、理科の教員が話したように、低学年のうちから実物に触れるというようなところから入って、興味が深まっていく。そんな中に進路学習も加わってきて、さあ、自分は何をするか、と興味・関心を深めていく生徒が力を発揮しているのかなと思います。

副校長/橋本 好広先生

副校長/橋本 好広先生

「穎明館の教育はまず人格形成。そこに知識がついてくる」

大学進学にとどまらず、その先の人生も踏まえて、中高時代につけてほしい力を教えてください。

大木先生 当面の目標は大学受験なのですが、穎明館の場合は大学受験のための勉強ではなくて、人格形成がまず先にあります。その後で知識がそれに伴って出てくるような感じでやっている場合が多いような気がしますよね。

自分の将来設計をさせるために、自分で頑張ると言うのでしょうか。こちらから「勉強しろ、勉強しろ」というよりは、自分たちが将来のことを考えて勉強するようになる。それでいい成績をとったり、高校になって急に伸びてきたりする生徒が数多くいます。

将来に必要なことというと、最近は理科の世界でもチームワークで作業を進めることが多いですから、天才よりはまわりと協調したり、自分の思ったことを発表できたり、先ほどの入試問題じゃないですけど、考察、検証を粘り強く繰り返すことも重要なことではないかなと思います。

授業の中で、チームワークや協調する力を身につける場面はありますか。

大木先生 実験の準備をする段階からありますね。誰が何を担当するかを決めないと時間内で終わらないですから。結論づける時にもああじゃないか、こうじゃないかという話をして、結論をまとめています。

「科学のマイナス面を考慮して、情報を判断する力を身につけてほしい」

稲福先生 私が意識しているのは、新聞を読んだりした時に、その内容が正しいかどうかを自分なりに判断できる力をつけることです。高校を卒業する頃には、それなりに新聞やインターネットの記事を読める知識が身についていてほしいので、授業の中でも、「こういうニュースがある」。「この記事ではこういう風に書かれているけれど、本当にそうなの?」と問いかけて、学校で身につけた知識を使って、正しく判断できる力を養えるように意識しています。情報に流されず、自分で情報を選んで、判断できる力を身につけて卒業してほしいなと思っています。

大木先生 科学にはマイナス面というのがありますよね。それを判断出来る人間にしていかなければならないんですよね。例えば、公害問題なども、自分のやっていることが世界にどんな影響を及ぼすか、ということまで考えて判断する。原子力、公害、IPSなども、人格形成の中で自分の力で判断することができるということが、とても大切だと思います。

穎明館中学校

「実験、考察という手法の学習は国立大学受験に有効」

大学進学においても、先生方は手応えを感じていらっしゃると思うのですが、それはどんな手応えだといえますか。

大木先生 私の場合は意欲だと思います。自分の将来を考えて、ふくらませた中で、受験勉強に取り組むので、自ずと一生懸命勉強をして力がついていったのだと思いますね。医者になりたいといっても、実力がなければなれませんから、ある程度の力はつくように学年単位で指導しているつもりです。手遅れにならないように、ちょっと成績が悪いと残して勉強させたりですね。そういうのは、どの教科もやっています。

稲福先生 大学入試問題を解く技術、国立大学では考察問題が主流です。特に東大などは、大学の先生が研究しているものをそのまま解説をつけて出してくるケースが多いので、そういうものに対応できる力をつける方法としては、まず実験、考察という手法の学習は、非常にいいのではないかと思います。

ただ、将来的なことでいえば、どんな研究をしたいのか、どんな職業に就きたいのかといった、具体的なイメージをもって理系を選択できる子がさらに増えるといいと思います。

これはキャリア教育にもつながるのですが、将来像がなかなか見えてこないうちに理系を選ぶ生徒もいるんですね。中には「みんな理系だから」とか、ご家族の希望で選ぶ生徒もいます。そうすると、どうしても後で苦しくなってしまうんです。高校で学ぶ理科の内容と、大学で学ぶ理科の内容はだいぶ違うので、高2で理系に進む段階で、将来こんなことを研究してみたいなと、興味が見つかっていれば、頑張って目指そうという気持ちになると思うんですよ。

「中3で行う理科基礎力テストが理系に進む覚悟を決める機会に」

途中で希望は変わらないですか。

橋本先生 まれに文転ということはありますが、中3くらいから将来の進路を研究して考えさせていますので、ほとんどないですね。特に理科は、進路を決める前に基礎力テストをやっています。不合格だったら理系に行かせないということではなくて、大学で理系の学問を学ぶためにはこんな力が必要になる、というところまでやらせていますので、それが適性を量る、自分を見つめる、「理系に行きたい」と決意させる機会になっているのではないかと思います。

そこをクリアすれば、あとは自分で勉強すれば大丈夫という関門なのですね。

稲福先生 そうですね。下地にもなりますし、その時点でちょっと理系に向いてないと思えばまた考えるという、一つの機会になっています。どうしても虫がダメだから生物系にはいけないなとか。理系だとねずみの解剖などもやるのですが、血はムリかなと思う生徒も出てきますので、そういう意味では、大学に入ってから自分に合わなかったとかいうのは少なくなっているのではないかと思います。

穎明館中学校 先生

「自分で考えて行動する姿勢は生活の中でも身についていく」

文理を選ぶ時に、大変そうだから文系にする、という子が少なそうな印象がありますよね。

稲福先生 そうですね。やりたいことをやらせるというのが基本ですから。

大木先生 成績に関係なく、理系を選んだりしますので、確認テストで自分の成績が低いことを認識し、それが発破になって、その後、しっかり勉強をしなければと、姿勢を変える生徒は多いですね。

生徒さんのそういう資質は、校則で縛らない生活指導によるものなのでしょうか。

大木先生 自分で考えて行動するというところは同じかもしれませんね。我々は、自分だけで生きているわけではありません。こういう集団の中だったら、どういうことをしていかなければならない、というふうに教えると、ある程度わかって、ルールができてきます。それにそって注意を促すと聞いてくれます。本校では毎朝「生活三条」を唱和させるのですが、なぜこういうことをするのかということを生徒自身が理解できているので、大きな声でちゃんと言えるのだと思います。

「生徒と粘り強く向き合い、生きていく上で必要な力をつける」

教科指導でも、生活指導でも、なぜ、そうなるのか。というところを大事にされていますよね。

稲福先生 確かに、説明はよくしますよね。生徒指導に関しても、なるべく説明するようにしています。そういう時代ですよね。子どもたちも納得しないと動きませんから。ただ、すべてを納得させなければいけないわけではなくて、ダメなものはダメで線引きする場合もあります。指導は一回で終わりませんので、その後のことも考えて、一人ひとり叱り方を変えたりしています。その辺をうまくコントロールしながら指導するのがポイントになるかなと思いますね。

大木先生 それが一つの校風であり、伝統なんでしょうね。

橋本先生 長い伝統ではないのですが、創立者がそういう想いをもってつくられました。粘り強く生徒と向き合い、生徒たちが生きていく上で必要な力をつけてほしいという理念が根づいているので、教科の面でも生活の面でも、我々が足並みを揃えて指導ができているのかなと思います。

創立28年ですか。

橋本先生 そうですね。最初はとにかく八王子の地に男女共学の進学校をつくって、世間一般に認めてもらわなければなりませんでしたから、進学教育においてかなり思いきった力をつける指導をやってきました。10年ほどかかりましたが、ある程度知ってもらったところから舵を切り換えて、生徒主体で動かしていけるのではないか、と考えて、生徒の中にあるエネルギーを引き出すような指導に変えました。すると生徒会活動や部活動などで生徒のエネルギーがうまく出てきて、先生方はそれを導いていくような存在に。時には導くだけではなくて、後ろに下がって見守る、というような団体になって、少しずつ変わっていったのかなと思います。

穎明館中学校

「先生と生徒の距離が近く、信頼が感じられる」

橋本先生 もともとある程度選ばれた生徒たちで、学習面だけでなく精神面も、話せばわかる理解力のある子たちなので、きっかけを与えるといろいろなところで活躍し、最終的には受験というところで発揮して進路を達成していっています。今、話を聞いていると、教科の面でも生徒のいいところを引き出す指導をしているんだなと思って、嬉しく思いながら聞いておりました。私は社会科で、他教科の指導についてあまり聞くことがなかったのです。ただ、よく外へ行って、楽しそうだな(笑)と思っていたのですが、やはり(本校の教育理念と)つながっていたのだなと改めて思いました。

校内の雰囲気がよく、生徒さんと先生方との距離が近いですよね。

橋本先生 教員室では個別に面倒を見る姿、運動施設に行けば部活で指導する姿、いろいろな場面で非常に密な関係を目にします。互いに認め、認められという関係の中で、一生懸命勉強していこう、指導していこうという気持ちが取り組みとなって出てきているのかなと思いますね。

規則に縛られているわけではなく、自覚をもって行動しているような雰囲気がありますよね。

橋本先生 ありがとうございます。本当に生徒たちはよくやっていると思いますし、先生方がうまく引き出していっているなと思いますね。

インタビュー 3/3

穎明館中学校

穎明館中学校1985(昭和60)年、学校法人・堀越学園によって、高等学校が開校された。87年には中高6年間一貫教育を目指して中学校を開設し、現在に至る。校名の「穎」は堀越克明学園長の祖父堀越修一郎が1877(明治10)年から刊行した「穎才新誌」に由来する。

21世紀の国家を担い、国際社会で活躍する真のリーダーの育成を目指すため、Experience(体験)、Morality(道徳)、Knowledge(知識)のEMKを教育の柱に据える。知育を軸に志望どおりに進学し得る学習指導の徹底をはかり、豊かな体験学習を取り入れるなどして興味を引き出す指導も実践している。

八王子南部の緑豊かな多摩丘陵に12万m2の広大な校地を有す。全教室冷暖房完備。400mトラック、夜間照明付き野球場、テニスコート、体育館、武道場、室内温水プールなどをはじめとした施設があるほか、天体観測室、図書館、コンピュータ室などを備えた無窮館もあり、2001年には21世紀記念館が完成した。食堂があり、給食を実施(弁当を選択することもできる)。

授業6日制、1時限50分で基礎・基本から応用までしっかりと習得する。高2までに中高の課程を修了し、高3では進学のための重点学習を徹底させる。中1の英語と中1・中2の英会話は1クラス2分割の少人数制。高1から英・数・国で習熟度別授業が行われる。高2で文系・理系に分かれ、高3でさらに国公立大・私大別の4コースに。放課後や休暇中の補習や講習も充実している。高1では英語のほかに第二外国語を選択することができる。難関私大への実績はもちろんだが、最近は東大をはじめとする国公立大への実績が注目されている。

自習用個人ブースもある図書館は、7時30分から18時00分まで開放され、放課後は多くの生徒が利用している。クラブ活動は、体育系14、文化系13があり、週に3~5日程度活動。2000年には生徒会組織が発足し、EMK学校祭(文化祭・体育祭)やクラブ活動も生徒主体に進められるようになった。新春恒例の百人一首大会では中1から中3までが参加して、熱い戦いが繰り広げられる。また体験を重視する校外行事として、中1の菅平オリエンテーション合宿、中2の広島宮島体験学習、中3の奈良・京都体験学習、高1のUSA体験学習などが実施されている。制服のアイテムが豊富で、自由に組み合わせて着用できる。

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