中学受験-小学生のための中学受験塾。日能研

シカクいアタマをマルくする。

タイトル一覧へ

解答と解説

2013年 森村学園中等部【社会】
日能研がこの問題を選んだ理由

まず、問題文にある「地理の学習では~」の1文に込められた子どもたちへのメッセージを強く感じます。これはまさに、社会科の学びにおいて大切な視点の1つです。近年の入試問題では、統計資料を使った問題が多くなってきています。そういった意味では、受験生は統計資料を読み取ることには慣れているものの、統計資料を読み取る意義まで意識をしている人が少ないかもしれません。そのような中、この冒頭の1文は、統計資料を読み取ることの意義を改めて気づかせてくれます。さらに、各設問では、資料を読み取る視点として、相違点や共通点が提示され、その理由に子ども達の目が向けられるように設定されています。このことは、暗に統計資料を提示している意図や、既存の知識と結びつけて考えるということを意味しているともいえます。そうした設問の条件があることで、子ども達がより資料を効果的に活用し、入試問題から学ぶことができたのではないでしょうか。そうした、森村学園中の社会科に対する思いを感じさせてくれた問題です。

このような理由から、日能研ではこの問題を□○シリーズに選ぶことに致しました。

日能研による解答と解説
[解答例]
  • 問1東日本大震災で被災したために、他都道府県への移住者が増えたこと。
  • 問2沖縄県は、社会増減と自然増減の数値がどちらも増加しており、とくに自然増加数が大きくなっている。
[解説]

まずは、問題文中から、「自然増減」と「社会増減」の意味をとらえます。自然増減とは死亡数と出生数を比べた増減、「社会増減」は引っ越しして出ていった人の数と入って来た人の数を比べた増減であるということを理解した上で、設問で問われていることをもとに、統計資料を読み取ります。

  • 問1設問に「福島県、岩手県、宮城県が上位にある理由」とあるので、まずは、その3県の共通点を考えます。資料から読み取れることは、とくに岩手県と宮城県では自然増減の数値が減少していることがわかります。また、福島県は他の県にくらべて社会増減の数値も大きく減少していることがわかります。その人口減少を考えるときに手がかりとなるのが、問題文にある「総務省が住民基本台帳に基づく2012年3月末時点での人口動態調査の結果」です。つまり、資料にしめされている数値は、2012年3月末なので、何が原因で人口が減少しているのかを考えるときには、2012年3月末までにあった出来事を考えます。すると、この岩手県、宮城県、福島県の東北地方3県に共通し、人口が減少する出来事は、2011年3月11日の東日本大震災の影響です。岩手県、宮城県で自然増減の数値が減少した理由には、地震や津波による被害が考えられます。福島県で社会増減の数値が減少した理由は、福島第一原子力発電所の事故の影響で、多くの人が他の都道府県に引っ越しをしたということが考えられます。
  • 問2東京都は、社会増減の数値が大幅に増加しているのに対して、自然増減の数値は減少しています。一方、沖縄県の値を見てみると、自然増減も社会増減も数値は増加しています。この表で、沖縄県とほかの4都県を比べてみると、沖縄県の自然増減は愛知県に次いで2番目に多いのに対し、社会増減は一番少なくなっています。このことから、沖縄県は、他の都道府県への流出や、他の都道府県からの流入は少なく、産まれてくる子どもの数が、亡くなっていく人の数よりも多くなっているということが考えられます。

PageTop

© NICHINOKEN