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出題校にインタビュー!

2013年 市川中学校【理科】

市川中学校の理科におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

1.問題文をしっかり読んで、問題の意図を押さえよう

「身近な装置の仕組みに興味を持とう」

志賀先生 身近にある道具や装置を取り上げることで、ものの仕組みに興味を持ち、理科に対しても興味が増すことを期待して、この問題を作りました。受験生が問題を解いて、「そういうことだったんだ」と理解できるような問題を心がけています。

電気ごたつのように、普段、何となく使っているものを「そういうもの」で済ませずに、「どうなっているのだろう?」と疑問を持ってほしいですね。具体的な装置の仕組みを考えることで、自分が今、学習していることが身の回りで応用できるのではないかと思うと、理科に親しみがわいてくると思います。

直流電源・交流電源の装置や、オペアンプといって振動を増幅させる実験装置などは、仕組みがどうなっているかわかるように、極力“見える化”したものを教員が手作りしています。仕組みを見せることで、なぜ電流計は直列でつなぎ、電圧計は並列でつなぐのかが理解しやすくなります。理科で扱う装置の仕組みについてはしっかり指導しています。

理科/志賀 悠一先生

理科/志賀 悠一先生

問2の問題は理由までわかっていた受験生は少なかった」

志賀先生 問1の問題は、与えられた情報を読み取ってグループ分けする力が求められます。線膨張率が金属と金属でないもので違うことを読み取れば、正解できるでしょう。この問題は大多数の受験生が正解できました。

問2の問題は、線膨張率が大きい金属を選ぶ問いは正答率がかなり高かったです。ただし作図については、何かしら図は描いていましたが、金属を選ぶ問いの正答率の高さに比べると正答率は低かったです。すなわち、線膨張率の大きい金属はどちらか選ぶことはできたけれど、その理由はきちんとわかっていなかった受験生が多かったということでしょう。

「作図させると正しく理解できているかどうかがよくわかる」

志賀先生 問2の問題は、与えられた情報を読み取り、整理して、それを学習した知識とともに応用する力が求められます。サーモスタット内蔵の電気ごたつは、ある温度まで上昇すると、サーモスタットで使われているバイメタルがスイッチからはなれて、電流が流れなくなります。したがって正解の作図は、バイメタルは線膨張率の小さい金属の方向(右側)に曲がること、そしてバイメタルがスイッチからはなれていることが条件です。

誤答で多かったのは、スイッチからはなれていない作図です。右側に曲がっていてもスイッチからはなれていないのでは、問題の要求に応えていません。中にはスイッチからはなれていても、右側ではなく左側に曲がっている強引な作図もありました。これでは左側の金属の方が線膨張率が小さくなるため矛盾してしまいます。また、バイメタルが縦方向にまっすぐ延びていたり、バイメタルがはなれていたり、予想以上にいろいろな誤答がありました。

理科実験

「問題文をよく読むことで正解に近づける」

志賀先生 誤答を見ると、出題の意図をきちんと読み取れなかったように思われます。正解にたどりつくには、まず問題文をきちんと読んで、「何を」問われているのか問題の意図を押さえて、問題を解く前提条件を整理することが大切です。普段から問題文をしっかり読む習慣を身につけましょう。

この問題に限らず貴校の入試問題は、情報の読み取りを非常に意識されていますね。ただ、子どもが理科を学習する際、文章の読み取りというのは、図表やグラフほど意識が向きません。子どもにとって理科における文章は、図表やグラフを理解するための手助けにすぎません。受験生にとって文章だけで情報を与えられたのは、盲点を突かれたかもしれません。(3)の問題は文章量が多いこともあり、走り読みをして条件を見落とした受験生もいたのではないでしょうか。

志賀先生 読解力は理科においても重視しており、文章が長く、情報量の多い物理のオリジナルテキストを使用していたり、授業でも条件を整理して考える問題をよく扱っています。与えられた情報を取捨選択して問題の目的に向かって解けるように、その入口である読解力は意識して鍛えています。

インタビュー 1/3

市川中学校

市川中学校1937(昭和12)年、市川中学校として開校。47年、学制改革により新制市川中学校となる。翌年には市川高等学校を設置。2003(平成15)年には中学で女子の募集を開始し、共学校として新たにスタート。同時に新校舎も完成させた。女子の1期生が高校へ進学する06年には高校でも女子の募集を開始。今春共学1期生の生徒たちが大学を卒業し社会人として巣立った。

創立以来、本来、人間とはかけがえのないものだという価値観「独自無双の人間観」、一人ひとりの個性を発掘し、それを存分に伸ばす「よく見れば精神」、親・学校以外に自分自身による教育を重視する「第三教育」を3本柱とする教育方針のもとで、真の学力・人間力・サイエンス力・グローバル力の向上に努めている。

効率よく、密度の濃い独自のカリキュラムで、先取り学習を行っていく。朝の10分間読書や朝7時から開館し、12万蔵書がある第三教育センター(図書館)の利用などの取り組みが連携し、総合して高い学力が身につくよう指導している。中学の総合学習はネイティブ教師の英会話授業。2009年度より、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校となる。授業は6日制で、中1、中2の英語7時間、中3数学7時間など主要科目の時間数を増やす。ほかに夏期講習もあり、中1・中2は英・数・国総合型講習を実施。高校では、高2で理文分けし、高3ではさらに細かく選択科目等で国立・私立のコースに分かれて学ぶ。授業の特徴としては、インプット型の学習で基礎力を育成するともに、SSHの取り組みとして、研究発表、英語プレゼンなどを行う「市川サイエンス」、対話型のセミナーである「市川アカデメイア」といった発表重視のアウトプット型の授業展開を実施している。教科の枠を越えたコラボ授業として、中1では建学の精神にもある“なずな”を理科で観察し、国語で芭蕉の俳句を学び教科としての連携をとっている。他にも音楽×国語で合唱祭の作詞、国語×社会×数学でディベート大会など多くの教科でコラボしている。

高1の各クラスごとに3泊するクラス入寮は創立当時から続く伝統行事。クラブは中高合同で活動する。行事は体育祭、文化祭のほか、自然観察会、合唱祭、ボキャブラリーコンテストなどもある。夏休みには中1、中2で夏期学校も実施。中3でシンガポールへの修学旅行を実施。また、希望者を対象にカナダ海外研修(中3)、イギリス海外研修(ケンブリッジ大学、オックスフォード大学中3・高1)、ニュージーランド海外研修(高1)が実施されている。生徒のふれあいを大切にしているが、カウンセラー制度も設けて生徒を支えている。

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