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出題校にインタビュー!

2013年 聖セシリア女子中学校【社会】

聖セシリア女子中学校の社会におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

2.長い長い歴史の流れの最後に自分がいる

「『歴史中心』がセシリアの社会科スタイル」

田畑先生 社会科の問題は大問2題の構成で、大問1は歴史問題、この問題を含む大問2は時事問題です。したがって、どの分野もまんべんなく出題しているわけではありません。本校の社会科のカリキュラムが歴史中心であることから、入試問題にも本校の社会科のスタイルを反映しています。

歴史中心のカリキュラムは大学受験を見据えてのことでもあります。文系大学への進学を目指す場合、日本史や世界史で受験する生徒が多いので、自然に歴史に重きを置くことになります。だからといって地理や公民を軽んじているわけではありません。歴史の流れをとらえる中で地理や公民の内容も押さえていきます。

社会科/田畑 希未先生

社会科/田畑 希未先生

「身近なテーマ設定で『解いてみたい』と思わせる」

田畑先生 歴史の流れをつかめるように、テーマの設定にはかなり時間をかけています。歴史の流れをたどりながら、現代の自分たちはどう生きていくのかを考えます。「自分だったら」と考えることで、歴史との接点を持つことができます。歴史の流れの最後に自分がいることに気づいて、歴史のつながりにおもしろさを感じてくれたらと思います。

「支配者」や「戦争」などは歴史のテーマとしてよくありますが、2013年入試の「食」のように、子どもたちの生活の身近な事柄をテーマに取り上げていますね。それは受験生が、「歴史の流れの最後に自分がいる」ということを意識できるようにするためでしょうか。

田畑先生 そうですね。また、小学6年生が「解いてみたい」と思うような、取り組みやすい問題にしたいということもあります。それぞれの大問は1つの物語のようなものです。本を開いたときに「読みたい」と思うように、受験生が「問題を解いてみたい」と思えるような問題を作りたいですね。

「資料の読み取り=知識+想像力」

資料をふんだんに使っているのも貴校の特色の1つだと思います。ほとんどのページで図表を3点以上載せていて、中には図が4分の3ほどを占めるページもあります。

田畑先生 1ページに最低1点は資料を載せるようにしています。地図については、典型的な地理の問題は出さなくても、どんな形にせよ必ず取り上げています。

中には見慣れない資料もあるので、読み取りに時間がかかってしまうかもしれません。でも聞いているのは教科書の範囲内ですから、教科書をきちんと読み込むことがまず大切です。提示された資料と学習したことがうまく結びつける力が問われます。資料を読み取るには「知識」と「想像力」が必要ですから、資料の読み取り問題は1つの問いで2つの力を見ることができます。

また問題には直接関係なくても、「なぜこうなるのだろう」と、もう少し調べてみたいと思わせるような図が多いように思います。

田畑先生 資料を読み取る力があれば、想像力をはたらかせていくらでも考えられます。想像力は入学してからも育てていきたい力の1つです。

聖セシリア女子中学校

「歴史の流れの中で、考える力を試す」

田畑先生 歴史問題は「流れ」や「つながり」もかなり意識して作っています。設問が大問のテーマから独立してしまわないように、最初のリード文が最後の設問まで関連するように作問しています。2013年第1回入試の大問1は「食」がテーマで、リード文に「あなたは朝食にご飯とパンのどちらを主に食べているでしょうか」という一文がありますが、あんパンの誕生に関する問題を出しています。

大問1を解くことで、テーマについて古代から現代までの流れがとらえられるようにしています。さまざまな変遷を経て、今の自分の生活があるのだと気づいてもらいたい。歴史の流れの中で考える力を試す問題になるよう心がけています。

「大問2は世界や周囲との関わりを意識した問題」

田畑先生 大問2は、時事問題を通して受験生がどんな考え方をするのかを聞いています。本校の独自色が出ている問題だと思います。とくに最後の説明問題は、「セシリアに入学したらこんなふうに育てたい」という学校の思いが込められています。

「世界との関わり」についてよく取り上げていますが、なるべく明るい話題を取り上げるようにしています。平和のとらえ方についてはカトリック校として問いたいところです。世界との関わりについては、入学後も教科の枠を越えて考え続けるべき大きなテーマの1つです。本校が知育だけでなく心の教育も大切にしていることは、入試問題からもご理解いただけるのではないかと思います。

私は社会科のほかに宗教も教えています。今の世界情勢を知らなければ祈る意味が分かりません。「何のために」という問いかけは、自分はなぜこの学校で学んでいるのか、この学校はどんな歴史をたどってきたのかということにもつながります。「心を育てる」教育は、社会科の観点で言えば「歴史を解き明かす」ことが重要だと考えています。

社会科/田畑 希未先生

社会科/田畑 希未先生

インタビュー 2/3

聖セシリア女子中学校

聖セシリア女子中学校1929(昭和4)年、カトリック信徒だった伊東静江前校長により、大和学園女学校を現在地に開校。その後、小学校、幼稚園を併設し、戦後に大和学園中学校、大和学園女子高等学校を開校。50年には短大を併設。79年、創立50周年を機に現校名に改称。09(平成21)年に創立80周年を迎えた。

併設小学校・短大が隣接し、樹齢100年を超える松林に囲まれた緑豊かな環境にある。メディア・ラボや温水プール、総合グラウンド、トリニティホール、学習センターなど施設は充実している。

カトリック精神に基づき、“信じ、希望し、愛深く”を心の糧として、知育・徳育・体育のバランスのとれた総合教育を目標としている。少人数教育の実践をとおして、「神を識り、人を愛し、奉仕する心をもって、広く社会に貢献できる知性をもった人間の育成」が建学の精神である。「宗教の時間」が週1時間設けられ、家庭的で温かな校風。まじめで礼儀正しく、素直な生徒たちが多い。

英語は中学では週6~6.5時間(高校で70分授業が一部ある)と多い。「使える英語」の習得を目指し、外国人教師とのチームティーチングを採用。各教科では担当教師が作成したワークブックにより、家庭学習の習慣をつけるよう指導される。また教師が推薦する図書リスト『ジュニア文庫101』を利用しての読書指導も実施。水泳は分割授業で指導する。高校では英・数・国で習熟度別授業を実施。高2から進路の多様化に合わせたコース別選択制をとる。少人数制のきめ細かい個別指導の結果、卒業生の90%以上が現役で4年制大学へ進学。難関大学への合格者も増加している。授業は5日制で、土曜日は補習や講習を集中して開講。希望により夏休みに英・数・国の補習が行われる。

クラブは中1から高1まで必修で、集団性を重視するクラブ活動9と個性発見と教養を深めるフォーラム活動13がある。伝統の水泳部ほか硬式テニス、ブラスバンド、ハンドベル部などが活躍。中学ではオリエンテーション合宿や林間学校、スキー教室をはじめ、幼稚園から短大まで全学園の生徒が参加する青葉祭(バザー&アトラクション)、学習成果の展示・発表の文化祭、音楽の聖人である聖セシリアを賛美する聖セシリアの祝日・発表会など多彩な行事が行われる。福祉活動の「テレサ会」や福祉委員会が中心となり、奉仕活動に積極的に参加。中3~高2の希望者は海外語学研修(マルタ島・ローマ)もある。コミュニケーション力育成のために「構成的エンカウンター」を導入。

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