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シカクいアタマをマルくする。

出題校にインタビュー!

2009年 富士見中 【社会】

富士見中の社会におけるアドミッション・ポリシーを聞いてみました。

1. 問題文も新聞などもしっかり読み込み、物事のつながりを意識して考えられるチカラを!

「参勤交代の制度自体を解答している受験生が目立った」

最初は参勤交代を答えさせる問題にしようと思っていたのですが、一問一答では単発的になってしまうので、違う視点から考えさせる問題を作りたいということになりました。

解答を見ていくと、「参勤交代の制度によりどのような人々が住むようになり、人口が増えたのか、説明しなさい」と書いてあるのに、「参勤交代について書けばいいんだ」と思い込んでしまったんでしょうね。参勤交代の制度自体を解答している受験生が多くいました。問題文をよく読んで、作問者は何を求めているのかということを、しっかり考えてほしいと思いました。

社会科/藤川 建先生

社会科/藤川 建先生

「合否を分けた問題の1つ」

この問題の正答率は全体の47.6%でした。合格者では6割。不合格者では4割でしたので、合否を分けた問題の1つだったと思います。

記述問題は加点式で採点しています。この用語が入っていなければダメというのではなく、参勤交代から一生懸命考え出したであろう解答には部分点をつけていきます。記述問題は内容を重視していますので、例えば漢字のミスなどは大目に見ています。中には、矢印などを使って答えている子がいるのですが、それはダメですね。文章として問いているので、「説明してください」という問いに対しては、文章で答えてほしいと思います。

そこまで細かく見るとなると大変ですね。

ですから記述問題は、いろいろな人が採点するのではなくて、作問者が中心に採点をしていきます。採点していて一番印象に残っているのは、こちらが求めているものとは違うものを答えている解答であり、具体的には参勤交代の制度を答えているものが多かったと、作問者が言っていました。

「この問題はいろいろなものを読んでほしいという気持ちの表れ」

以前、中国の「一人っ子政策」を問う問題を出した時に、「人口が多くなったために、中国ではどのような政策を出しているか」と問うと、こちらがギョッとしてしまうようなかなり過激な解答があったんです。その時に社会科でいろいろ話し合い、「今の子たちは何を考えているのだろうか」「そこをもっと見ていこう」ということで、記述の問題を増やすことになりました。

今の子たちを見ていると、幼くなっている面があります。うちは漢字指定もしているのですが、それには普段の勉強の中でも、覚えるべきことは漢字でしっかりと書いてほしいという気持ちを込めています。また、用語は書けても、用語と用語を組み合わせて書くときに書けないことがとても多いんです。ですから、いろいろなものを読んでほしいんですよね。この問題はそうした気持ちの表れですね。

富士見中

「つながり合っていることを意識して学んでほしい」

以前は地理・歴史・公民と分けて出題していたのですが、3~4年前から融合問題を出題しています。過去問を見ていただくとわかると思うのですが、大問2題で構成されていて、1つは長文を読んで、地理・歴史・公民を融合した問題に答えてもらうスタイル。もう1つはグラフなどを分析して答えを出してもらうスタイルです。

このようなスタイルに変えたのは、歴史は歴史、地理は地理ではなくて、つながっているんだということを知ってほしいという気持ちからです。物事を単発的に押さえるのではなくて、いろいろなことがつながり合っていることを意識して学んでほしいんですよね。基本的な用語を覚えることももちろん大切なのですが、それだけでなく、用語と用語がどう結びついているかとか、事件が起こった時の原因、背景、結果、影響は?そうしたすべての事柄を理解していくということも、社会科を学ぶうえでとても必要なことだと思います。

「社会科嫌いを好きにさせるための工夫がいっぱい」

本校にも社会科が苦手な子は多いですね。「社会科はどう?」って聞くと、ほとんどの子が「嫌い」と言います。「なぜ?」って聞くと、ほとんどの子が「暗記だから」と言うんです。

社会科は暗記だけじゃないんですよね。理解することもとても大切です。また、社会科は社会全般に対して考えていく学問なんです。人との関係、いわゆるコミュニケーション力も社会科で育まなければいけない力だと思っているので、本校では中1で地理、中2で歴史、中3で公民を学ぶのですが、中3で公民分野が大体終わると、融合的な内容でディスカッションをしたり、グループによる発表をしたりといった授業を行っています。

また、嫌いな子が多いということを踏まえて、授業をまずおもしろくしなければいけないと考えています。授業をおもしろくするためには、説明一辺倒ではいけないんですよね。いかに生徒たちを参加させるか、自分たちの頭で考えさせるかにかかっているんです。例えばビデオ教材を駆使したり。教科書などに載っていない、雑学的なことを話してみたり。実物を持ってきて触らせてみたり。好きこそものの上手なれで、まずは好きになってくれれば自分なりに取り組んでいくと思うので、そういう授業ができるよう全力で取り組んでいます。

社会科/藤川 建先生

社会科/藤川 建先生

インタビュー 1/3

富士見中学校

富士見中学校1924(大正13)年に富士見高等女学校として発足。40(昭和15)年に山崎学園が経営を引き継ぎ、47年に富士見中学校、48年に高等学校を設立。山崎学園は、山種グループの総帥・山崎種二(初代理事長)が教育事業に進出するために設立し、以来、設備・施設面などに大きなバックアップがある。

「純真・勤勉・着実」を建学の精神とし、「良識ある判断力、自主・自律の精神、協調・連帯の精神」をもつ国際的な現代女性の育成を目指している。大学現役合格を目指す進学校として基本は勉強におくが、進学実績だけでなく生徒の個性と可能性を伸ばすことを重視し、一人ひとりの生徒を大切にする。教育=人間として、生徒と教師の信頼関係も厚く、自由でのびのびとした雰囲気がある。

住宅地に囲まれ静かな環境にある。約1万7千平方メートルの校地には、中高校舎、2つの体育館のほか地下温水プール、LL教室、学習ホールなどを備えた50周年記念館、550名収容の山崎記念講堂などがある。各教室は冷暖房完備で最新のコンピュータルームも完成。一流絵画が校内に飾られ、情操教育に役立っている。校外運動場や山の家など校外施設もある。

大学進学を視野に入れたカリキュラム。主要5教科のなかでも英語に授業時間を多く配当し、中1の英会話は1クラス2分割の少人数授業、中3からは2クラス3分割の習熟度別授業となる。中3数学も2クラス3分割授業。高校は文系・理系の2コース制で、外進生とは高1で混合クラスになるが、定員は30名程度。ほぼ中高一貫といえる。選択制による授業に加え、放課後や夏期・冬期の講習、週1回、朝に行う英・国の小テスト、放課後の英会話講座、予習・復習のサポートなどバックアップ体制も充実。それぞれの目標に向けた学習を進められる体制をとっており、7割が現役で4年制大学に進学している。

自主性が重んじられ、校則は常識的な範囲。生徒会活動が活発で、クラブ活動も中学生の参加率9割以上と積極的に行われている。中学では文化部10、体育部13、同好会5あり、なかでも剣道、ダンス、水泳、新体操、演劇、吹奏楽部などが活躍。行事には文化祭、校内競技大会、林間学校、スキー教室、また山崎記念講堂で狂言、京劇、音楽などの鑑賞会、合唱大会、弁論大会などがある。体育祭でのマスゲームや高3の創作ダンス「扇の舞」は圧巻。教師や生徒同士の協力のなかで、交流を深め、体を鍛えることに役立っている。高1の希望者には、夏休みにアメリカとオーストラリアでのホームステイがある。高校の制服はブレザー。

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